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Another story of Kirby [9]



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投稿時間:02/03/03(Sun) 15:46
投稿者名:ひでぶ


「どうすんだよこれ……」
リックが誰に言うのでもなく呟いた。
コレカラスターのパーティの目の前には、溶岩流が広がっている。
硫黄の臭いを噴出しているどろどろの岩の大河は、とても生き物が
渡れるようなものではなかった。
「どうする、戻るナゴか?」
「戻るって言ったって……」
な〜ビィがガルボのマネをする。それを見て、リックが溜め息をついた。
「竜轡、同じドラゴンなんだから戦うナゴ」
「無理言わないでよぉ〜。ウエイト差がありすぎだよ、あんなの」
この溶岩洞窟に閉じ込められているだけでも、熱すぎて気がどうにか
なりそうだ。何とか脱出しなければ、と、4人は深く考え込んだ。

そんな時だった。
「あれ?これ、なんだろ」
な〜ビィが、きれいに磨かれた真っ黒な石の固まりを見つけた。
固まりは三日月のような形をしていて、片側の端が洞窟の地面に
突き刺さっている。
「あ、見たことあるぞこれ!」
「うん、石舟ナゴ!」
旅をしていたことのあるリックとナゴが叫んだ。
「石舟ってなーに?」
「不思議な石を使っていて、溶岩に触れても熱くならないナゴ」
「これを使って奥に進んでみようよ。出口があるかもしれない」

頷いた竜轡が、石舟をヒョイと持ち上げた。
一緒に持とうと思ったリックとナゴは、唖然として竜轡を見る。
首をかしげてから、竜轡は片手で石舟を担いで溶岩流の所まで
持っていった。
「どうしたの、2人とも?」
立ち尽くす2人に、な〜ビィが声をかけた。
「石舟は、ムチャクチャ重いはずナゴ……」
「あれは腕力なのか魔法の力なのか……どっちにしても恐ろしい」

4人は石舟に乗って、洞窟の奥へと進み始めた。
       

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投稿時間:02/03/05(Tue) 23:55
投稿者名:ゲームの番人中西


「ここだよ。」
ソルビィから渡された防寒着に身を包んだグーイ達は、
デパートと思われる建物の前に来ていた。
相変わらず、吹雪が物凄い勢いで吹いている。
「このおかしな現象は、絶対に屋上にある何かのせいだと思うんだ。
僕一人じゃとても上まで辿り着けないんだ。」
「どうしてですか?」
菊花がソルビィに尋ねた。
「屋上へ行こうとすると、黒い、丸い奴が出てきて襲いかかってくるんだ。前、僕が屋上へ行こうとしたらそいつが現れて、戦いになったんだ。
僕は何とか倒せたけど、傷を負ってしまったんだ。
幸い、傷は浅かったけどね。」
「ああ、寒い。
とにかく、中に入ろうぜ…。」
デデデの提案により、グーイ達は建物の中に入っていった。

リップルスターの城の最上階。
まだ激しい攻防は続いていた。
番人から放たれた光の刃がナイトメアの腕を切り裂く。
続けてカービィがナイトメアにソード百列斬りを叩き込む。
斬撃がナイトメアに直撃する。
カービィが間合いを測ろうとした時だった。
ナイトメアの顔に、笑みが浮かんだ。
「え!?うわっ!!!」
気付いた時はもう遅かった。
ナイトメアから放たれた闇の波動がカービィに直撃した。
「うわっ!!」
それに反応した番人が、何かの印を結んだ。
そして、カービィに左手を掲げた。
すると、左手の掌から放たれた光がカービィを包んだ。
カービィの傷が、みるみるうちに治って行く。
「ありがとう番人!」
「礼を言うのはこいつを倒してからだ!!」
番人とカービィは再びナイトメアと対峙した。
(…どこかに弱点があるはずだ…)
番人は注意深く、ナイトメアの弱点を探していた。
       

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投稿時間:02/03/08(Fri) 02:05
投稿者名:ひでぶ


ダークスターの広場で、銀髪の少年初流乃と、蒼白の顔をしている男
ぜぼしんが、何故か味方であるはずのダークマターを相手に格闘していた。
初流乃はリアル化したダークマターに片手を突き刺し、何やら念を唱える。
ダークマターは暫く痙攣を起こしていたが、見る見るうちにそのからだを
萎ませて、消沈した。
ぜぼしんは止めを刺さずに、ダークマターを弱らせると初流乃の方へ
放り投げていた。やはり初流乃はダークマターに手を突っ込ませ、
念を唱える。
「ほら、こいつで最後だ」
最後のダークマターも、初流乃によってその場から姿を消した。
彼はダークマターをスナッチしていたのだ。
グローブをはめた左手の掌から、藍色の炎のようなものが浮かび上がる。
それはみて初流乃はニヤリと笑った。
「ありがとう、ぜぼしん。これで何ぼかマシになったよ」
「なんぼかっていうか……百体以上もダークマターを吸うとは
思わなかったぞ。一体、どこまで自分の力を強化する気なのだ?」
初流乃は、その場に寝転んだ。
「これからちょっとした戦いがあるんだ。……かなり手強い相手でね。
その人と戦う為にも、互角くらいの力は持っておきたい」
「化物か、そいつは……」
2人だけとなった広場を、ぜぼしんは落ち着かずに歩き回る。
「しかしアレだな。スナッチというものはなかなか便利だ」
「ぜぼしんも覚えるかい?教えてあげるよ」
ぜぼしんはそれを聞いて一笑した。
「バカを言うな。お前だからできたのだよ。その知識の才、
仲間である拙者でも恐ろしいくらいだ」
ぜぼしんの言葉を聞いてか聞かずか、初流乃はぼんやりと暗黒の天井を
眺めながら呟く。
「なあ、ぜぼしん。僕は弱い。こんなことで力を手にしたとしても、
それは上辺だけのものだよ。たまに思うんだ。絶対的な力が欲しいって。
そう、ゼロ様みたいな、ね」
ハッとして、ぜぼしんが振り返った。
「初流乃、まさかお前……?」
初流乃がけだるそうに起き上がる。
「ナイトメアさんにそろそろ城に戻るよう言ってくる。
ついでに今度戦う人にも挨拶してくるよ」
そう言い残すと、初流乃はぜぼしんに背を向け、フッと消えた。 
       

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投稿時間:02/03/09(Sat) 13:18
投稿者名:ぽ〜すけ


「人が・・・いませんね・・・」
此処はブルブルスターのデパート・・
グーイの言うとおり中は人っ子一人いませんでした。
よくみると買い物かごが散らばっています。
買い物かごの中にはレタスやキャベツが入っています
暖房もつけっぱなしでレジにはお菓子とお金がおいてありました。
まるでそこにいた人達がこの世界から抜き取られたようでもありました。
「1階は食品売り場なんだ・・・そして此処にいるのが・・・」
ソルビィがそこまで言うと物音とともにアイスドラゴンがでてきました。
しかもただのアイスドラゴンじゃありません。
コレカラスターのガルボと共に・・・・・
「とにかく隠れましょう!!」
「隠れるって何処にだ!?」
「向こうの棚の隙間です!!」
「来ました〜!!」
             巨大だったのです。
「前にきた時には何とか振り切れたのですが・・2階のハヤマに不意打ちされて・・」
ソルビィがいい終わると同時に菊花が言いました。
「い・・・一体このデパートは何階まであるんですか?」
「ご・・5階です・・」
ソルビィが言い終わるとみんな無口になりました。
目の前でアイスドラゴンが雄叫びをあげながら4人を探しています。
喋ったとたんにお陀仏です。
しばらくするとアイスドラゴンは反対側を探し始めました。
「それにしてもハヤマって聞き覚えが無いですね・・」
「ペンギンです。地面を滑って体当たりしてきてコピーしたらアイスの能力がもらえるんです。」
グーイの疑問に菊花がなるべく小さな声で説明しました。
「また振り切って次の階に行くことは出来ないのか?」
デデデ大王は一瞬明るくなりましたがソルビィの次の言葉で顔を曇らせました。
「無理です・・僕が一度上にいけたから階段をロックされてしまったんだ・・」
叫びまわるアイスドラゴンを見てグーイはこう呟きました・・・
「どうやら戦うしかないようですね・・」

       
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投稿時間:02/03/10(Sun) 00:05
投稿者名:ゲームの番人中西
 

コレカラスターでは、リック達が石舟に乗り、
洞窟の奥へ奥へと進んでいた。
「あ〜、喉が乾いた…」
「ニャハハ、もう根を上げるナゴかリック?」
リックの呟きを聞き、微笑しながらそう言うナゴに、
リックは言い返した。
「うるせぇな…こんな暑さじゃ誰だって喉くらい乾くっての!!」
リックはそう言うと手を団扇代わりにし、扇ぎ始めた。
何もしないよりかはまだこうした方がマシである。
「ふざけた温度だよ…全く…」
な〜ビィはそう言いつつ、額の汗を拭い取る。
竜轡はこう言う場所は大丈夫なのか、はたまた魔法による効果なのか、
リック達に比べて汗も少なかった。
リック達の意識は既に朦朧としている。
「…敵さんのお出ましみたいだよ。」
竜轡の声に、暑さのせいで朦朧としていた三人の意識が一気に覚醒した。
マグマがうねり、盛り上がる。
その盛り上がったマグマには、顔らしき物があった。
それは、マグマの中に住むヨガンであった。
ヨガンは殺気を放ち、竜轡達を見ている。
「操られてると見て…間違いないみたいね…」
な〜ビィはそう言うと辺りを見渡した。
ジャンプして着地できる陸地は周りに無く、
マグマだけが広がっていた。
(ここでどうやって戦えば…)
「く、来るナゴ!!」
「ど、どうするよ!?こんな所じゃ避けられね―――」
リックが言い終わらないうちに、
ヨガンは竜轡達の正面に、マグマの津波を引き起こした。
石舟はあっと言う間にマグマに飲みこまれた。
辺りに竜轡達の姿は無かった。
       

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投稿時間:02/03/10(Sun) 13:00
投稿者名:星見草


リップルスターにて、番人とカービィはいつのまにか
ナイトメアの攻撃に対して受身にまわっていた。
こちらの攻撃はあまり効かないらしい。
「手詰まり、ってやつだな。
どうにかして突破口を開かないと・・・」
「簡単にあきらめちゃだめだよ、番人」
「・・・当然だ!」
番人は印を切って、いくつもの光弾を撃ち出した。
その隙をついて、カービィがふたたびソード百烈斬りを
しかけるべく間合いを詰めていく。
そして突然右に大きく動く。
カービィがさっきまでいた場所を、
闇の波動がとおりすぎていった。
カービィの連続攻撃がナイトメアにヒットする。
スピードが遅くなって、攻撃がひと段落着いたところで
番人が光の刃でナイトメアを牽制した。
剣が優雅に舞い、ナイトメアはそれに触れるごとに新たな傷をつくっていく。
そして、それが終わらないうちにカービィは空中で石になり、
そのまま落下してナイトメアを押しつぶした。
そして、番人の剣がナイトメアの体を両断する。
ナイトメアの体はまるで斬られなかったかのようにくっつき、
闇の波動を放ってカービィと番人から距離をおいた。
しかし、ダメージはうけているらしい。

少し前からその様子を見ていた人影があったが、
熾烈を極める戦いを続ける当事者たちは誰もその存在に気づかない。
「戦況はだいたい五分と五分ですね。
今ここで変なちょっかいを出すと逃げるとかえって裏目にでるかもしれないから
ナイトメアさんはそっとしておいてあげましょう」
初流乃は誰にも聞こえないほど小さな声でつぶやくと、そのまま姿を消した。


ブルブルスターにて、充分暖房が効いているデパートの中で、
グーイたちは防寒着を脱いで戦闘態勢を整え、隠れていた棚の隙間から出た。
巨大アイスドラゴンはグーイたちを見つけて吹雪を吐いた。
戦闘能力のない菊花から注意をそらすため、
グーイ、デデデ大王、ソルビィは同じ方向に走る。
三人が走るそのわずか後ろの床に霜がおりていく。
そして、アイスドラゴンの視界から菊花が隠れている場所が消えたところで、
ソルビィを中心に三角形を作る陣形を整えた。
「みなさん、がんばってください〜」
菊花が2枚のはっぱをあわせて祈ったのが聞こえたかどうか。
アイスドラゴンがソルビィに向かって飛ばした氷のかたまりを
グーイが舌でつかまえ、そのままほうばる。
一瞬グーイに注意が行ったアイスドラゴンをデデデがハンマーで殴りつけ、
グーイがさっきほうばった氷のかたまりを星型弾として撃つ。
ソルビィが隠し持っていた銃でアイスドラゴンの頭を撃った。
デデデがもう一発ハンマーで殴り、巨大アイスドラゴンは倒れた。
「意外とあっけなかったな」
「ふたりとも、強いんですね!」
ソルビィが感心して言った。
「大切な仲間と守るべきひとがいるから・・・ですよ」
「けっ、かっこつけやがって」
ひとまずは安全だと見た菊花が小さくて丸いなにかを持って
(鉢の土の上に乗せて)出てくる。
「そのせりふ、ちょっとくさいです〜」
一瞬、グーイはカービィ並に体をピンクにそめた。
そのとき、どこからか拍手が聞こえてきた。
「誰だ?!」
「アイスドラゴンを倒したお手並み、拝見させていただきました。
まったくお見事なものです」
「何者だ!?」
「僕はゼロ様に従う初流乃と申します。
このまま邪魔が入らなければ、ゼロ様の望みはもうじき叶います」
「ゼロ・・・」
ソルビィがその名をかみしめるように繰り返した。
「そのために、僕はここに参りました。
・・・貴方さえいなくなれば、邪魔をできる者はいなくなるのです」
突然初流乃は消えうせ、菊花の目の前に出現した。
「きっ・・・。きゃぁぁぁぁぁ!」
菊花は無我夢中で鉢の上の丸いなにかを投げると、
それは突然膨れ上がって初流乃と菊花を吹っ飛ばした。
「不意打ちに備えて空間を圧縮させていたのですか。
なかなかやりますね」
「別にそういうつもりじゃなかったんですけど〜」
初流乃と菊花の中間に、『なぜか』三人分の防寒服が落ちていた。
「なぜ菊花を狙うんですか?
菊花はゼロの脅威になるほど強くないのに」
「知らなくていいことです」
初流乃の目の前の空間が歪み始めた。
「みなさん、物陰に隠れてください〜!」
菊花が叫びながら、自分も物陰に隠れた。
       

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投稿時間:02/03/10(Sun) 20:11
投稿者名:ひでぶ


歪んだ空間がぴしりと音をたてると、そこから
暗黒色の物体が現れた。初流乃はそれに手をかざす。
「……クエーサー・ドライヴ」
彼の声が響くと同時に、今まで暗黒色であった物体は激しい光を放つ。
その無数の閃光はデパートの壁を砕き、床を蒸発させ、菊花達が
身を隠していた障害物を吹き飛ばした。
「なんて魔法をつかいやが……ぶっ!?」
熱線が収まって間もなく、今や光の珠と化した物体から、
極度の零下で輝いている岩の群れが飛び出してきた。
デデデ大王は半ば生き埋めにされる形で岩の雨を受けた。
「大王さん!」
助けに入ろうとしたソルビィに今度はそれが降りかかる。
ソルビィは間一髪それを交わしたが、黙って眺めていた初流乃が
かざした左手を強く握りしめると、ソルビィは身動きがとれなくなった。
次の岩の襲撃に、ソルビィは成す術もなく吹き飛ばされた。
グーイや菊花にもまた、岩の雨が降り注ぎ、周囲は瓦礫の山と化す。

全てが収まった時、初流乃は宙にいた。
「魔法と言いましたね。実際には違います。菊花さんが使える
空間断裂……瞬間移動の入り口を別の場所に変えただけです。
意外とダメージが大きいでしょう?自身がある攻撃方法の1つなんですよ」
返事のない廃墟を見下ろして、初流乃はいつもの冷たい笑みを浮かべた。
「自分でやっていてなんですけど、これでは菊花さんが見つかりませんね。
……まぁ、重力操作も空の番人の領域ですが」
初流乃が片手を下から上へと振り上げると、一部の瓦礫がゆっくりと
浮かび始めた。浮上する物体の群れのちょうど真中に、気を失った菊花の
姿が見える。やがて、菊花以外の浮かんでいた全ての物がフッと消えた。
周囲の変異に気付いて、菊花がうっすらと眼をあける。
「さぁ、消えてもらいましょうか」
手をかざした初流乃を目の前に、菊花がようやく自分の置かれた
立場に気がついた。
「い、いやぁぁっ」

がらんっ
初流乃の手が藍色に輝いた、その瞬間。下の瓦礫が大きな音をたてた。
それからすぐに発せられた空気を裂く音ともに、今の初流乃の手と
同じ輝きの物体がそこから飛び出した!
「何!?」
初流乃の懐に深く突き刺さり、彼を吹き飛ばしたそれは、空中で転回し、
下に落ちた彼を睨んだ。藍色の、いつもと違う姿をした、菊花を守る者。
「グーイ……!」

「う、ぐ……がはっ」
地に片膝と片手をつき、グーイの体当たりを受けた部分を強く握りしめ、
予想以上の苦痛に顔を歪ませている銀髪の少年は、憎々しげにグーイを睨む。
「ダークマター?……たかが糧風情のダークマターが、僕に、
こんな深手を?ゼロ様の1000分の1にも満たない力のダークマターが、
僕に、こんな苦しみを?……許さないッ!」
許さない。初流乃の声を聞いたダークマターグーイは、余計に怒りの表情で、
初流乃を睨んだ。菊花を、仲間をこんな目に合わせた初流乃こそ、
グーイにとって許されざる相手だった。
動じずに、初流乃は両手を広げる。
「悔やむがいい……僕を怒らせたことを!」

と、その時。
《初流乃……》
その空間に、声が響き渡る。グーイも、声を聞き取った。
「この声は……もしかして」
「……ゼロ様」
《貴様には、やるべきことがあったはずだ。
……そこの花を消すよりも先に。直ちに向かえ》
空を仰いで、初流乃が首を横に振る。
「嫌です」
《私の言葉は絶対だ。……直ちに向かえ》

初流乃は黙って空を睨んでいたが、やがて歯を食いしばり、
その場から姿を消した。それからすぐにいなくなった初流乃の声が、
遅れて聞こえてきた。
「菊花さん、その命、しばらく預けておきます。それと……
グーイさんでしたね。個人的な憎しみを抱いたのは久しぶりです。
必ず殺しますよ、この手で……!」
       

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投稿時間:02/03/13(Wed) 22:55
投稿者名:ゲームの番人中西


ホロビタスターでは、戦いが続いていた。
だが、三人だったダークマターは一人に減っている。
クー達は軽い傷は負ってはいるが、戦闘不能者は出ていない。
「ハッッ!!!」
Ωの光が集まり、輝いた拳がダークマターに命中した。
ダークマターはダメージに耐え切れず、霧散する。
「すごいな、爺さん。その技…」
スラリンが感嘆の声を上げる。
「『気功』と言う力での…まぁ精神の力の一種じゃ。」
Ωが少し照れ臭そうにしながらも言った。
「さぁ、急ごう。」
クーを先頭にし、一行は歩き出した。
…Ωとピッチは少々遅れて。

途中にちょっとした警備システムもあったが、
一向は何とか最重要機密のある場所に辿り着いた。
中はスラリンの創り出した青白い炎が無ければ何も見えない程暗かった。
「ここか。」
スラリンは炎を更に輝かせ、浮かせた。
部屋がぱっと明るくなる。
「あれ?ここに何か書いてある…」
ピッチが壁に彫られている文字を見つけた。
それに気付いたΩが文を読む。
「…何て書いてあるんだ?」
クーがΩに尋ねた。
Ωは暫し間を置き、話し始めた。
       

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投稿時間:02/03/14(Thu) 03:00
投稿者名:ひでぶ


「『宇宙の定理を乱せし破滅の厄災、遥か彼方とも一寸の先とも語られし
この場にて背負わん。その力の源を砕かんと欲すれど、源もまた別の場に
逃れ、叶わざる願い。何れ同じ過ちを繰り返し彼の星に、この力捧げん』
む、これは……」
Ωが、文字の彫られてあった部分の、ちょうど真下にあった凹みに触れた。

ブゥ……ゥン
文字の書かれた壁がまるで嘘のように点滅し始め、やがて完全に消えた。
奥には、楔を打ちつけられたような古めかしい黒鉄色の箱が1つ。
「これが、最重要機密?」
ピッチが呟くように言った。
「なんだろう、これ?」
「……虚空の歯車じゃ!」
驚くΩに、クーが尋ねる。
「なんだいそりゃ?」
「伝説の永久機関でな、空間をも超える力を秘めた動力なんじゃよ」
「空間を超える?」
「この世の中以外に、まるで表と裏のように別空間がいくつもあるのじゃよ。
これは、その異空間とこの世界を行き来することのできる乗り物の
エンジンなのじゃ」
クーがしばらく唸ってから言う。
「異空間……か。ダークマターが襲ってくるとき、気配すら感じずに
襲ってくることがある。もしかしたら……」
「うん、これは役に立つかもしれませんよ!」
はしゃぐ2人を見て、Ωが何故か首を横に振った。
「しかし、この虚空の歯車を使いこなすには、かなり空間学の知識を
持った者でなければいかん……素人にはどうすることも……」
「はーい、はーい!」
スラリンが、手を上げる。
「僕のネッ友に、空間学を勉強している人がいるよ♪この前メールでね、
ワープの研究がついに成功したって言ってた」
「ほう……そいつはかなりの腕じゃな」
「その人に会いにいくようみんなに話してみましょうよ、
名前はなんていうんです?」

「ん、とねぇ。カビラス君っていうんだ」
『カビラスさん!?』

3人は、目を見合わせた。
       

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投稿時間:02/03/17(Sun) 02:57
投稿者名:ゲームの番人中西


…同時刻、ポップスターにて。
「危なッ!!!」
レモンの頬をダークマターの弾丸が掠めた。
「無駄だ!!我々には勝てん!!!」
そう言いつつ、工作員のダークマターはバルカン砲を発射する。
「こっちもやられてばかりじゃないぞ〜…」
カビラスはそう言うと、ミサイルポッドを発動させた。
「馬鹿め!!こっちにはECMがあるのだぞ!!ECM発動!!!」
ダークマターの一人がECMを作動させた。
が、ミサイルはそのままダークマター達に向かっていき、着弾した。
「な、何故だああああああ!?」
ダークマターは三体同時に霧散した。
「ECMを無効化する…『ECMブレイカー』を発動させておいたのさ…」
カビラスはそう言うと、ふう、と溜息をついた。
辺りにダークマターはいない。
「…どうしたのかしら?」
アドが辺りを見渡しながら言った。
「無駄だとわかったのかな…?」
そう言いつつレモンは剣を構えたままである。
「…まだ気を抜かない方が良さそうだ。」
メタナイトはそう言い、警戒を怠らない。
と、その時。
音を立てて、カビラス作のスターロッドの複製が壊れた。
全員が泉の方に振りかえると、そこにはぜぼしんの姿があった。
「アー、ゴホン!…ゼロ様の命により、ここに参った。」
夢の泉の水が黒く染まった。
…そして、ポップスターの空も同様に黒く染まった。
「闇の濃度…100%…か…」
カビラスが絶望したように言った。
しかし、彼の目にはまだ希望の光が宿っている。
(ここで…諦めたら…すべてがお終いだ…!!
まだ、終わりとは限らない…!!)
「今までよくも私達を騙してくれたわね…」
「ああでもしなければ、クリスタルは手に入らなかったのでね。」
レモンの言葉に、ぜぼしんが答えた。
「…この星は、私達が守る!!」
アドはそう言い、絵の具を出す。
「拙者と戦うつもりか?やめておけ、この闇の中では貴様等は拙者にも敵わん。ましてやゼロ様に勝てるはずもない。」
「やってみなければ、わからないだろう。行くぞ!!!」
メタナイトの掛け声と共に、全員が身構えた。
「ゲバァ!!!」
ぜぼしんが突如血を吐いた。
そして、口を開く。口の中は、紅く光り輝いている。
口の中から、棒のような物が出て来、ぜぼしんはそれを掴み、一気に抜いた。…それは、ぜぼしんの背丈程ある、鎌だった。
血が固まってできるような色をしている。
「ゴホゴホ…ゲフン!アー、不死のぜぼしん…いざ、参る!!!」
ぜぼしんはそう言い、鎌を一閃した。
「クッ!!!」
微動だにする間もなく、メタナイトは切り裂かれた。
鮮血が辺りに飛び散った。
そしてメタナイトの傷口はジュウと音を立て、煙を出している。
ぜぼしんの強酸の血による効果らしい。
「次は…そちらの絵描きにするか…」
ぜぼしんは再び鎌を振りかぶった。
       

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