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Another story of Kirby 第二部 [06]



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投稿時間:02/07/08(Mon) 21:46
投稿者名:星のカーヴィ


灰色の無機質の廊下が、歩む者を主従へと導かせているようだ。
一人、目の無い角の生えた種族『クォーティアン』が長い首とは対照的な短い足で急いでいた。
周りから見るものからは、走っているよりも早歩き状態であった。
陛下にお伝えせねば……。あの厄介なヘヴンがまた暴走を起こしたわい。
目の見えない彼らにとって単純な通路は、意外と歩きやすかった。
クォーティアンは目が見えないため、嗅覚、触覚、聴覚などが発達している。
そのため、見た目には殆ど変わらない通路だが、微妙な凸凹で、彼らは的確に迷宮のような通路を通っていくのである。
やっとついたらしい。パスワードを入れなくてはな……。
「陛下!カル=クィーナです。」
デューンパネルにタッチしていた02は、彼女の方を振り向き、シンボルとも言える微笑を表した。
相変わらずお美しい。私もあのように美しくなりたかった。
まぁ、個人的なことは置いておくとするか。それにしても、結構汗をかいたのぉ……。
長い手を額に当て、汗を拭いている。
「ヘヴンがまた厄介なことをなされましたぞ。」
それにしても変な文法だ。『ヘヴン』と呼び捨てしているのに、『なされた』という敬語を使っている。
「ディアボロス・フリゲート艦を使い、勝手にポップスターに侵攻しました!」
長い手と指で、身振り手振りしながら説明している。最も、その身振りはとても分かりにくかったが……。
彼女、基、カルはそれ以後の出来事を同じように伝えた。
「すぐに、クローンマター兵を出動させ、ポップスターを侵略します。」
「ああ、お待ちを。」
「何事です?」
「敵の一人が持っている、聖なる剣『虹の剣』のデータの分析が完了しました。」
そして、カルが取り出したのは、確かに虹の剣の形をしたものだった。
だが、刃には鮮やかな彩りは見られない。いや、むしろ刃そのものが無いのである。
「これが、虹の剣の七つの彩りを個々に出すことを可能にした、例の虹の剣です。
 正確には、虹の剣でありながら虹の剣でない何ともあやふやな武器ですが……。」
カルが言い終わらないうちに、02はその剣をいつのまにか手に取っていた。
そして、ゆっくりと眺める。
素晴らしい。あの連中は、このような優雅な武器を持っていたのですね。この剣の力を感じます。途轍もない……
「この剣は、モノリアスと名付けます。以後、武器貯蔵庫ランクAに保管しておきなさい。」
「仰せのままに……。」
その剣は、アポカリプスの杖の隣で、使われる者を待ちながら眠っている。


――――ファイナルスター兵士センター
このアトランティス軍は、とても統率の取れた形をしており、
頂点に02。その脇を固めるのは、想像力が高く、欲望の強い人間種族。
この種族は、主に司令官などの役職についている。
人間のもつ、欲深さと戦略性の高さが、弱肉強食の世界を作っていた。

そして、兵士などがクローンで作られたダークマター。
彼らはもともと、体内のDNAの一部を変化させた別固体を作って繁殖する、準無性生殖の種族。
しかし、ここのクローン兵はとても強いダークマターから、主従主義に改造させたDNAをつかっている、クローン兵なのである。

この軍の80%がダークマターと人間で占めているといって過言ではない。
もっとも、有能なヒューマノイドもちらほら存在する。

兵士センターは、普通のクローンのように媒体で育てるのではなく、
特殊な闇の種子で創られたダークソウルから作られている。
一つ一つの小さなダークソウルが、ベルトコンベアに運ばれ密室で急速に成長させられる。
出てきたころには、もう立派なダークマターとなっていた。
そして、人型のもいれば、そのままベルトコンベアに乗せられ、ダークマターファイターと改造させられる者もいる。
ここではダークマターは、もう機械よりは少し丈夫というぞんざいな扱いだった。
恐ろしい大群だ。まぁ、主従能力はずば抜けているらしいが。
最も、私は高貴な総司令官のみ。戦艦に乗って命令していればいいのだ。
こんな汚らわしいトルーパー部隊と共に行動した日には、反吐が止まらんだろうに。
ブレックスは、人間らしい一面を見せ、シールド硝子の向こうから覗いていた。
「おい。アンフィッシャー。とりあえず先陣を切るのはお前だ。くれぐれも、失敗するなよ。」
「了解です。」
壮絶なるポップスター侵攻が、今幕を開ける。


ダークアーマーか。六足歩行型の獣型メック……。
弱点は……ウォーカーに共通の足?だが、相手の脚の装甲は特に頑丈そうだ。並大抵の攻撃で壊すことは不可能と見た。
流石は専用アーマー。戦闘能力は極めて高いな。
クーがそんなことを思っている間にも、時は無残にも過ぎてゆく。
「クー!危ない!」
リックがクーの翼を掴み、ダークアーマーのナイトレーザーが地を焦がす。
「フッ。他愛も無いな。俺らダークマターのレーザーを、飛躍的にアップしてくれるんだよ。この収束チューブは。」
どうやら、リムルが運転し、残りの二人が攻撃部門を担当しているといった感じだ。
とっさに、剣が跳ね飛ばされる音がした。
よく見ると、ディッセのダイナソードがヘヴンのハルバードにはじき返されている。
ディッセは、振り下ろされるハルバードをかわし、翼をはためかせヘヴンに蹴を入れる。
不意打ちを食らったヘヴンは、ハルバードを構えそして投げた。
「ぐっ。」
翼をやられた……。駄目だ落ちる!
ディッセは、地に背を向け倒れた。
しかし、幸運な事に彼の近くに突き刺さったダイノソードがあったのだ。
ディッセは立ち上がり、剣を抜き襲い掛かってきたヘヴンに斬りかかった。


――――ザシュッ


鮮血が飛び、ヘヴンの右腕が斧を握り締めたまま突き刺さる。
「ぐあぁぁっ。」
ヘヴンがその場に倒れこみ、ディッセが剣を大きく振り上げ、
「ティラノ一線斬!」
途轍もなく大きな剣が、ヘヴンを襲う。
終わりだ!ディッセはそう思った。しかし――――

ダイナソードは確かに、ヘヴンに刺さっていた。
しかし、食い込まない。ヘヴンが鋼鉄の如く硬くなっているのだ。
ストーンか!そう思ったディッセは、守りの体制に入ろうとしたが……。
鋼鉄の如く硬くなったヘヴンの蹴が、ディッセを数メートル吹き飛ばした。
「さあ、ショータイムだ。」
なんと、ヘヴンの片手にはハルバード、そしてもう一方にはダイノソードが握られていたのだ。
ディッセの身に、危機が迫る――――


ポップアステロイドベルト……ポップスターに近いことから、この名の付けられた小惑星帯は、
宇宙航行に不向きなことと、あまり周辺地域の科学が発展していないことから、殆ど手が付けられていない。
もっとも、ブルブルスターやホロビタスターの残骸は、ちょくちょく見かけるのだが……。
不思議な事に、最近は小惑星の表面にいくつかの資源採掘基地があるようだ。恐らくは――――キャメラ連合のだろう。
大気が薄く、重力の低いこの場で、労働ロボットは特別に改造されている。
おっと、ここには何らかの生産施設もあるようだ。
複数の小惑星を互いに繋げて出来た、宇宙ステーションだ。
その中では、ちゃくちゃくと航空機を生産している。
「これが、試作機改良型機械兵KP-600です。このKP-600は主に敵の兵士部隊を壊滅するのに力を発揮します。
 また、こちらのKW-200は拡散型シールドを装備し、見方の保護も敵への攻撃も可能な万能型機械兵です。最も……」
「止めろ。」
「何かご不満でしょうか?」
悠々と機械兵士のことを語っていたレクイエムに、聞いていたナイトメアが小さなカメラの体を乗り出して止めに掛かる。
「性能はどうでもよい。それよりも、ここは資源が豊富だがあまり無駄遣いは出来ない。生産コストはどうなんだ?」
「もちろん、眼中に入れておりますとも。KP-600の一体あたりの生産費用は、たったの1000ティスト。
 百体生産しても、人気がそこそこある住宅地に家を建てるよりもお安いのです。」
ふむ。まず、役に立ちそうだ。最も、今は02軍がポップスターに攻め込んでいるらしい。このときが戦い時でないのは、勢力図からして明らかだ。
ナイトメアは、無くなったひげをしゃくる手振りをして、レクイエムにこう告げた。
「すぐに生産体制に取り掛かれ。とりあえずは、千体生産せよ。」
ステーションの機械兵工場の歯車が、ゆっくりと動き出した。

こちらは、再建間近のデデデ城。
最も、今の騒ぎで建築作業そのものがストップしている。
まぁ、雨風は凌げるし、衣食住のスペースも余裕がある。
雨宿りどころか、居候ぐらい出来そうな雰囲気だ。
デデデが許さないだろうが。

「ユート!」
「はい?」
またやってしまった……。これで何回目だろう?
番人は、リグレットの面影がユートに重なって、どうしてもそう呼んでしまっている。余程の仲で無いと、こんなことは起きないだろう……。
年も違う、容姿も違う。だが、それを超越する何かが、リグレットとユートを重ねている。
番人は、滴り落ちる雨粒を見ているリグレットにジュースを差し出した。
天然の色合いがする、果汁百%オレンジジュース。そういえば、ユートも好きだったな。
仄かなオレンジの香りがするカップに、リグレットは口をつけ飲み始めた。
「美味しかったです。リュウ――――
「止めろ。」
最期の『ガ』が言い終わらぬうちに、番人が首を突っ込む。
「あぁ、その番人さん……。」
ふと、屋外で雷の音が聞こえた。
二人を、引き裂くように……。

番人はその場を立ち去った。


ピッチ一行は雨を掻い潜るため一時的に、近くのカービィの家に立ち寄る事にした。
招かれざる、客を連れて……。

無論、カービィが鍵をかけるはずが無い。
よって、家のドアは風で半開きになって玄関付近がぐしょぐしょに濡れている。
ピッチ達は、他人の家にあるバスタオルを勝手に使用して、体を拭っていた。
だが、彼らは気づいていない。
上には、箒に乗った魔導師With憑依されたゴルドー。
そして、大草原を失踪と駆け抜ける謎の陰。
間もなくドアが開けられようとしている。
それがどちらかがは、分からない。


「セツさん〜遅いですねぇぇぇぇぇ〜。」
ユシアがなにやらふざけて、アカペラ調に歌っている。
ぜぼしんさん達とも、ぜんぜん連絡がついてない……。
どうしたのかなぁ……。まさか、今ごろ怪我を負っているとか?
そうだとしたら、大変。助けに行かなきゃならないけど、あっちのシャトルは別行動をとったし、ええっと……どうしたら……。
二人は、セツと東が帰ってくるまでの二日間。くるみに遭い、他にもいろんなところを偵察した。最も、観光気分であったが……。
しかし、もうそろそろ帰ってきてもいい頃なのに、帰ってこない。
心配性のマーテルは、悩んでいた。そんな折――――
「マーテル!」
ふと、ぜぼしんの声がした。
ユシアは歌うのを止め、周りを見渡す。
すると、ぜぼしんがな〜ビィと共に倒れているのが見つかった。
二人は急いで近づき、シャトル内の医療室に運び込んだ。
「ああ、マーテル。ユシア……。げぼふぁっ……。」
ぜぼしんが吐血する。最も、彼が吐血するのは至極当たり前のことだが、今回は量が半端ではなかった。
彼の血が飛び散り、船内のいたるところが融けてきている。
「いやぁっ。」
マーテルの左腕にぜぼしんの鮮血が付着する。
焼け焦げるような音と共に、悲鳴が聞こえた。
彼の色白い、滑らかな肌が焼き爛れてゆく。
「すまない……。これも、やつらヘヴンの仕業だ。拙者らは、連絡担当だっただろう。
 着陸してから、通信しようと空を見上げたら、奴らの輸送艦が見えたんだ。
 止めても、無駄だったからな〜ビィを避難させ陛下の名の元に攻撃を仕掛けたが、ご覧のざまだ。
 シャトルや通信装置も破壊され、拙者達を狙うかのようにレーザーの嵐。
 死んだと思ったのか、すんでのところで引き上げていったのだ……。ぐふっ……。」
「ぜぼしんさん!」
どうやら、ぜぼしんは気を失ってしまったようだ……。

「な〜ビィさんは大丈夫なんですか?」
「うん。うちは大丈夫。ぜぼしんのおかげ……。」
ユシアの問い掛けに、な〜ビィは張り切って答えようとしたが、やはり愛する者が意識不明となれば、動揺しない方がおかしい。
「大丈夫。きっと助かりますよ。きつけに、私の新曲でも聞きます?」
「うん。お願い。」
小鳥の囀りが響き渡る森の中、彼は男では出ないはずのソプラノで歌い始めた。
美しく、逞しい、優雅な歌声が、な〜ビィの獣の耳に入り込む。

「ユシアさんですね。あの歌声は。」
東と戻りつつあるセツ。

自然と足が、軽くなった気がする――――


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投稿時間:02/07/09(Tue) 15:17
投稿者名:ぽ〜すけ


「ぬれてない?」
ピッチがゴルドーにタオルを渡す。
実際びしょびしょなのだがピッチは雨粒のせいで前がよく見えないようだ。
その証拠にゴルドーはその場を動かなければタオルを手にとる(?)ことはできなかった。

ゴルドー…すなわちマルクが体を吹いている間、ピッチはクー達のことを考えていた。

ナゴが助けを呼びいいってるものの、大丈夫なんだろうか。
あの時すでに全員ぼろぼろだったし、今はもう既に…
いや、ナゴはきっと誰かを連れてきてくれる!
ディーラや番人たちかもしれない。
まだ存分に希望はある!

「ありがとうございました。」
ピッチは少しびっくりした。
ゴルドーに扮するため、敬語でピッチに話し掛けるマルク。
ピッチはホッと胸を撫で下ろすとタオルを受け取り、目元を拭いた
ピッチはやっと前が見えるようになった。
しかし、よく見るとタオルは真ん中に大きな穴をあけていた。
「あ…すみません、気をつけて拭いたんですが…」
マルクは無理矢理敬語を使った。
どうやら慣れない体のせいか、針がタオルに突き刺さってしまったようだ。
「誰にだって失敗はありますよ。」
今度は体を拭き始めたピッチを見てチュチュが穴に気づいた。
「ちょっと!それカービィのタオルよ!?後で怒られても知らないわよ!」
「大丈夫ですよ、カービィさんだったら食べ物のこと意外でそんなに怒りませんよ。」
ピッチが言い終えると、ゴルドーは溜め息をついた。
「この家の人のタオルだったんですか…後で謝らないといけませんね…。」

もちろんマルクは謝るつもりなど満更なかった。
一度は改心したマルクも日が経つにつれ、いつものマルク戻ってきたようだ。
もちろんぜぼしんや02に逆らう気も満更ないが…。

「あれ?何でこの家にすんでる人の名前を知ってるんですか?」
ピッチが質問をぶつける。
相手はもちろんマルクだ。
「そういえばそうね…。何で知ってるの?」
チュチュにも相槌を打たれ、マルクはこう答えるしかなかった。
「あ…表札を見たんですよ。」
今までからっだを吹いてた魔術師風の男…グリルがマルクを小突く。
「この家に表札はないってば!早くここから出よう!」
数秒後、彼らは走り去っていった。
「どうしたんだろ…。」
「さぁ…。」
ピッチとチュチュが首をかしげた。


この後、マルクが追ってこないか後ろを振り向いたときに、カービィの家に表札が出てるのを発見し、
グリルの頭を何度も何度も叩いたというのはこれまた別の話である。


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投稿時間:02/07/09(Tue) 20:30
投稿者名:レヴァリス


「さて…どうやって血祭りに上げようか。」
ヘブンが不敵な笑みを浮かべる。そして彼がハルバードを振り上げた瞬間。

「…サンダーボルト!!」
「いって!炎の精霊さん!!」
「ホッツ…シュート!」
「ファイアァ!!」
「スマッシュパンチ!!」
「竜巻斬り!!!」

いくつもの様々な攻撃が彼を襲った。彼を中心に爆発が起こる。

「…カービィ!それに番人やディーラ達だ!!」
リックが叫ぶ。ナゴの助けを受けてカービィ達が駆けつけて来たのだ。

「ちっ…増援か。」
リムロが舌打ちする。
「ヘブン様は!?」
リムラが慌てて爆心地に駆け込む

「俺はこの通り無事だが…。少々厄介になったな。」
そこには平然として立っているヘブンの姿。だが、彼は新たに現れた面子を眺めて苦笑した。
「時の番人に…ポップスターの守護神。それ以外にも司祭クラス一名に虹の剣装備の剣士…。
 だいたい相手人数がこれで合計20人オーバー。…多勢に無勢か。」

「ヘブン様…どうしますか?」
「お前ら先に帰れ。そろそろ俺の独断に気付いて上も動き出してるころだろうしな。
 そのうちアンフィッシャーかΩあたりが来るだろう。そいつらの命令に従え。」
「はっ。ヘブン様はどうする気です?」
「あー…とりあえずぜぼしん達のとこによって詫びてくる。
 いくら囮作戦強行決行のためにとはいえ派手にやりまくったからな。
 それが終わったらガーディアン1号機を勝手に動員したことと単独行動について
 一応責任とりにファイナルスター本星にもどる。
 だがガーディアンの戦闘データでなんか良いのが採れてるはずだから多分なんとかなるだろう。」
「はっ、了解です。」
そういうと3体のダークアーマーと改造ダークマター達はその場から立ち去った。
そして、ヘブンもそれに続いてその場から消えた。辺りが元の空に戻る。・・・雨が降ってはいるが。

「リック!みんな!!大丈夫!?」
カービィが針山をこえて駆けこむ。
「あぁ…なんとかな…。」

…ディッセは一人考えてていた。
(あいつ…俺の攻撃は受けてたのに今の一斉攻撃にはなんで平気だったんだ…?決して手加減してたようには見えないが…。)

――
ディッセの疑問についてはヘブンが「ミラクルマタ―であること」にあります。
64での攻略方法を思い出そう!(何


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投稿時間:02/07/09(Tue) 21:05
投稿者名:竜轡


戦いが一旦終わった。
雨の降る空を見上げ、ナゴは少し考えていた。
援護を呼ぶ際、出会った一人の少女…。
何故急に思い出したのだろう?

本人も不思議に思った。


────…………




仲間を助ける為、彼は必死に走ていた────



気が付くと、城はもう見えていた。が、近そうで遠い距離。
後もう一息だと言い聞かせ、走る。
しかし、ここで足を止めることになった。

一人の少女の存在によって……


「こんにちは。」
振り向くと、何時の間にいたのだろう、一人の少女が立っていた。
140、150pぐらいだろうか?結構小さい。
突然のことに彼──ナゴは少々驚いた様子。
暗い赤の着物、銀の髪、藍色の瞳。
少女はじっとこちらを見ている。
「…お前、誰ナゴ?」
「……あなたの記憶、貰えません?」
少女は答える様子もなく、ただ一言。
「いや、だから…」
「ただ、コピーさせて欲しいだけ…。」

何言ってるんだ?この子。話しがゼンッゼンかみ合わないナゴ…。

ここにいても無駄と判断、忙しいから。と言い残し彼は再び走り出す。
後に残された少女は、追いかけなかった。

ふと、少女の姿が揺らぎ、──その場からいなくなった。







ようやく城の近くまで来る事が出来た…。

疲れもあってか、暫く立ちすくんでしまった。
が、こうしちゃいられない。みんなが待っているんだから!と振り切る。


「こんにちは。」
先程と同じ声。まさかと思い見回すと、先程の少女が。今度は木の枝に座っている。
「な…!?何でここに!?」
「さっきからいたよ?」
やはり変わらぬ声であった。
「…ナゴは忙しいナゴ。仲間が待っているナゴ。」
疲れているせいか、はたまた自分よりも速く、余裕でここにいる少女に腹が立ったのか
少し怒り気味であった。
「なかま…?仲間が、いっぱいいるの?」
「いるナゴ。だからもう行くナゴ!」
やはり怒っているのだろう、先程よりスピードが上がっていた。
「…待ってよぉ。私まだ…」
ふと、手のひらに扇子が現れた。いや、出したのであろう。
ゆっくりと広げ、ナゴに向かって仰いだ。
刹那。
蛇のような光が出現、瞬く間にナゴを貫く。
「……記憶、もらってないよ。」
ナゴは再び足を止めた。風の如く少女が降り立つ。
痛みもなければ血も出ない。ただ一瞬、何かがあった、それだけ分かった。
「ありがとう。」
不意に彼女が口を開いた。扇子も光も無くなっている。
「お前…何やったナゴ!」
「危害は加えてないよ。何一つ。
…そういえば、さっき私の名前知りたがってたよね?」
いつの話題だろう、少女が持ち出してきた。
もうこの際、黙って聞くことにした。
しかし、少女の姿は揺らいでいる。




────花乱。
      それが私の名前。




       



      私は…すべては、姉さまの為に──。





  




  謎の言葉を残し、再び少女…否、花乱は姿を消した。


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竜轡の分身らしき人物。だとするとこの場合、共有キャラなのやら…。
因みに『姉さま』はど〜やら竜轡の模様。

名前:花乱(からん)

性別:女

属性:LOW&CHAOS

種族:……記憶?

戦い方:相手の記憶を複写する。記憶を使い、『記憶』の世界へと引きずり込む。
    また、人々の記憶を混ぜて行うことも可能。

その他:暗い赤色の着物に深い藍の瞳。銀の髪。大体腰までの長さ。
    『姉さま』に忠実です。
    いかなる技も効かず、死にません(ェ
    …因みに自分から魔法、肉弾等の攻撃が一切出来ません。
    扇子はただ単に、あれは記憶を集める物としての手段の1つです。
    光、闇サイド関係無しで皆の記憶を集めていきます。
    彼女の過去等は後々話す予定…。
    誰かの支配下には置かないで下さい。誰かと共にいるのには結構ですw
    出来れば闇サイド希望。竜轡とは会わせないで下さい。
    ……最後の最後には会うかも知れませんが;
    あと…花乱は他人に姉の名前等を一切言わず、竜轡もまた言いません。


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