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Another story of Kirby 第二部 [25]



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投稿時間:02/08/12(Mon) 05:54
投稿者名:ソルビィ


アイギスの爆発はポップスターからでもよく見えていた。
「…相当でかいな。派手にやってくれるぜ…。」
ターツがつぶやく。
「あぁ…でかいな…それに……。」
「…どうした番人?」
「感じる…奴が……奴がついに復活した…。」
「…奴?」

「空の番人…初流乃!!」



「…くっ。これが戦力の差というものなのか……。」
外は雨が降り続いている。
簡易的な補給艦となったメカデデデの中でメタナイトはため息をつく。
02の圧倒的な実力を見せられた上にハルバードは落とされ、
ネレイド達もどこかへ撤退していってしまう。
さらには最後の防衛拠点であったはずの要塞も主君の話によれば
突如植物が氾濫して崩壊してしまったと言う話だ。
もはや八方ふさがりである。

「メタナイト様!!人員の確認を取ってきました!」
ジャングルボムが数体、廊下を走ってきた。
「御苦労、どうだったか?」
「それが…。」
ジャングルボムは暗い顔をする。

「…くるみ殿、菊花殿が行方不明、
 さらにアックスナイト様とトライデントナイト様が戦死されたようです。
 また、要塞内に待機していた一般兵のほとんどが行方不明、
 突如現れた樹海の中に取り残されたものだと思われます。
 生存の可能性は絶望的です。
 ソード殿とブレード殿が現在生存者の確認に出ておりますのでしばしお待ちください。。
 また、ハルバード艦長との通信を試みていますが音信不通、
 前線の生存者の確認はまだ時間がかかると思われます。以上です。」
良い報告とはとても言えなかった。
「……くっ、己の無能さを恥じる事しかできないとは情けない…。
 部下をどんどん失いつづける…。それだけではない、大切な仲間達まで…。」
「ですがメタナイト様、現在情報が交錯しているのでこれの全てが真実とは限りません、
 ここは少しでも可能性を信じて…。」
「いや、戦いというのは常に最悪の状況を考えなければならない。
 …それでも信じたくないモノは信じたくないのだがな…。」
メタナイトは苦笑する。

「…はっ、心得ておきます。
 それではメタナイト様、我々は今後どうすれば良いのでしょうか?御命令を!!」
仮面の騎士は少し考え込んだあと、口を開く。
「…待機中の部隊全軍に命じてくれ、ベイハワードのワープスター発着場より撤退準備、
 グレープガーデン、又はバタービルディングへ向かいMr.シャイン殿やブライト殿、
 及びクラッコ殿と共にしばらく待機しているように。我々も順次追う。」
「はっ!」
ジャングルボム達は足早に機内から外に出る。しかし、すぐに今度はバイオスパーク達が現れた。…天井裏から。

「主君!吉報でござる!!」
「む、どうした?」
「ついさっき入った情報でござる!ブレード殿とソード殿が生存者の確認にでたところ、
 要塞内一般兵の一団が要塞から南東南部に数kmはなれた位置で気絶しているのを発見、
 ベイハワードの病院に収容できたということでござる!!」
「なに!!本当か!!」
バイオスパークの知らせにメタナイトの表情が明るくなる。
「本当も何も真実でござる!
 また、現在ピッチ、クー殿も敵を片付けて東部よりこちらへむかって来ているようでござるよ。」
「これで東部からの脱出も可能か…。となると…あとは前線からの連絡を待つしかないな。
 艦長、グレン、メイス、ジャベリン、それに皆……。
 人は『甘い』と私を笑うだろうが、無事でいてくれ…。」


そのころ、機体の外に出ていたカービィ達。
「…くそ…俺様のせいで…。」
燃え上がるハルバード、そして要塞。デデデは強く拳を握っていた。
たとえメタナイトの部下とは言え、自分の部下でもあると思っていたデデデにとって、
自身の失態で部下を失ってしまった事には相当な後悔の念を持っているらしい。
「みんな…生きてるのかな…。」
カービィはもう泣きそうだった。
「カービィさん…デデデさん…。」

「…?」
ふと、カービィが不思議な感覚に襲われる。
それとなく、空を見上げると三つの光の粒子が寂しそうに浮かんでいた。
「これは…精霊…ですか?」
エストが呟く。
「???なんでそんなのが分かるんだ?」
「なんとなく…ですけど、なんとなく…。」
精霊という単語を聞いてカービィははっとする。
「精霊さんって……もしかして…くるみちゃんの精霊さん……?どうしたの…?」
カービィが手を差し伸べてみる。
光の粒子は怯えたようにその場から動こうとはしなかったが、
カービィのその目を見ているうちに、少しずつカービィに近づいていった。
「…くるみちゃん、何所へいったの?それに他のみんなは?」
カービィの質問に精霊達は直接心の中に語りかけて答える。

―くるみおネエちゃんは…おネエちゃんは……
  モリのおネエちゃんをタスけるためにどこかにいっちゃった…
   ダイチのおネエちゃんをタスけるためにどこかにいっちゃった…
    ボクのシらないダレかをタスけるためにとこかにいっちゃった…―

―我等は何もできなかった…
  くるみのことを守れなかった…
   あの子はそのままどこかへ行ってしまった…―

「ちょ…ちょっと待って!!どこかってどこなの!?
 なんでくるみちゃんはそうなったの!?大地と森の精霊さんに何があったの!?」

―あの人達は誰かに呪われていた…
  でも私達にはそれが何なのかわからなかった…
   そして何もできないままくるみちゃんはどこかへ行ってしまった…―

「そんな…。」

―でも…あのヒロいおウチのナカにいたヒトタチ、
  あのままだとシんじゃってた。モリのおネエちゃんワルくないけど、
   モリのおネエちゃんにコロされちゃう。だから、タスけてきたよ…もうすぐ…クるよ…―

「…え?」
その言葉の意味が理解できなかったカービィだが、
そのまえにデデデが叫んだ事によって全てがはっきりと分かった。
「お前達…無事だったのか!!!!」
デデデは既に目の前から向かってきている二人の男にむかって駆け出していた。

「陛下…アックスナイト、トライデントナイト両名…ただいま帰還しました…。御心配をおかけしました…。」
「もういい!!何も言うな!!はやく…はやくメタナイトにもその顔を見せてやれ…。」
デデデは涙を流していた。

―まだ他にも大勢の者がいたようだったが、
  こちらに送るのでは少々厳しいだろう。
   ここから少し離れた場所に送っておいた、みな、無事のはず―

「そっか…そうだったんだ…。ありがとうね…精霊さん…。」

―だけど…くるみちゃんは帰ってこない…
  まだ帰ってこれない…だからカービィさん…ー

「…何?」

―しばし、くるみに代わって我々の主となってもらいたい
  そなたの純粋な心は我々にとっても心強いから………―

―…いいよね?カービィおニイちゃん…―

カービィはちょっと悩んでいたようだが、元気よくガッツポーズをしてみせた。
「…わかったよ!くるみちゃんが帰ってくるまで僕が精霊さんと一緒になるよ!」

―ありがとうございます…―

三つの光の粒子はカービィを取り囲むように踊り出した。


―でも…くるみちゃんは私達の敵になってるのかもしれない…―

時の精霊がカービィには聞こえない声で小さく呟いた。



「メタナイト様ー!!」
槍をもった男が慌しくメタナイトのもとに駆け寄ってきた。
サングラスをかけていたり紫の鎧をつけている等
トライデントナイトに似たところがあるが、
どうやら別人らしい。
そもそも槍の形がトライデントではなくロンギウスに近かった。
「…ランサー!何があった!!」
「はぁ…はぁ…アックスとトライの先輩が…生きてました!」
「おぉ!!」
「現在、すぐそこまで来てます。お会いになられるといいでしょう。」
「もちろんだ!すぐいく!!」

「あ、それともう一つ。」
「む?」
「メイス先輩達、ハルバードの乗員メンバーがこっちに向かってきてるそうです。
 敵の猛攻がやはり相当厳しかったようで撤退を余儀なくされたとか…。」
「(…負け戦とは言え部下が無事ならそれでいいとおもうのはやはり私は甘いからだな…。)
 よし、これで大体のメンバーの安否は確認できたか…ランサー!」
「はっ?」
「外にいる者に伝えてくれ。ベイハワードに一旦退却、
 そこで人員の最終確認をして今後の動向を手短に決めたあと…。」
「決めたあと?」
メタナイトは言葉に詰まる。それは彼にとってあまりにも屈辱的な判断だったからだ。


「……オレンジオーシャンを放棄する。」




一方、ぜぼしんとゼピュロスだが…。
「まさか1日かけてやっと見つける事ができたという程度とはな…。」
ぜぼしんが呟く。

バキィ!!!

「ここが…ルックグリーンなのか。噂で聞いていた場所とはかなり違うがこれからどうする?このまま奥に踏みこむのか?」

ドグシャァ!!!

「当然だ。拙者はな〜ビィを助けねばならん。」
「そうか…ならばまずはこれをどうにかしないとな。(汗」

シュルルル…ゴヲォン!!

二人の目の前には巨大な植物の化け物が生えていた。その姿パ○○ンフ○ワーの如し。
しかも…


強い。ぜぼしんの吐血が効かないほど強い。



――
先にこちらの記事で人員確認。次のカキコに役立てれば良いなと思ってみたり。
あくまでオレンジオーシャン内の物です。

要塞南部にキャンプを張っているメンバー
→カービィ、(火・時・空間の精霊が同行)
 リック、カイン、ナゴ、チュチュ、グーイ
 デデデ、アドレーヌ、ワドルディ(水兵)、メタナイト、
 アックスナイト、トライデントナイト、ヤブイ、マルク、グリル、
 時の番人、竜轡、ターツ、ディーラ、ピック、シルト、
 ディッセ、リグレット、柳、エスト、季節風、ランサーナイト
(メカデデデMk−Uが補給艦形態で待機中。ヘビーロブスターアタッカーも起動可能。)
その中で手負いのメンバー
→カービィ、アドレーヌ、アックスナイト、トライデントナイト、ディッセ、エスト、季節風

撤退したメンバー
→ネレイド、レイヴン、バール、カレス、海月、海星
(尚、その後ハーフムーン宙域で海月は死亡。)

現在キャンプへ向けて移動中のメンバー
→クー、ピッチ、(東部から)
→ソードナイト、ブレードナイト、ハルバード艦長、
 メイスナイト、ジャベリンナイト、ワドルディ、グレン(北西部から)
→海星(ポップスター大気圏外から)

行方不明、恐らくすでにオレンジオーシャン外
→くるみ、菊花


最後に共有キャラ紹介。
名前:ランサーナイト(通称:ランナイ)
一人称:俺
二人称:お前
(メタナイツ所属メンバーに対し:先輩、メタナイトに対し:メタナイト様)
職業:メタナイツ
種族:ポップスタータイプ
属性:NEUTRAL

プロフィール
アックスナイト、メイスナイト、トライデントナイトが早期からメタナイトの部下として参戦、
ジャベリンナイトのみ少し遅れての参戦となっていたが、ランナイはそのジャベリンと同期である。
口が悪くぶっきらぼう、めんどくさがりでメタナイツの問題児だが、腕はそこそこ。
トライデントやジャベリンは槍を投げて扱う事が多いがランナイは接近戦専門として戦う。
故にスピードはあまり無いが、槍の種類の関係で攻撃力は高い。
ヘルメットを外すと…。(何
今回、オレンジオーシャン防衛戦線ではおもに一般人の避難誘導や情報伝達を主に仕事としていたようだ。
…やっぱり半人前なところがあるから戦場には出してもらえなかったと言う説もある。

使用武器:ロンギウス
戦闘方法:槍技攻撃


※あくまでゲスト出演です。おそらく物語への本格的な参戦は微妙。
 あるとしてもメタナイトの側に付くってぐらい。最終決戦時の参戦はまず有り得ませんね。だってメタナイツですし。
 それとソルビィとのキャラ関係は一切ありません。勘違いのないように。(しないって

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投稿時間:02/08/12(Mon) 16:29
投稿者名:ひでぶ


「初流乃ぉ!」
銀髪の少年の名を、スラリンが真っ先に叫んだ。
初流乃は笑顔のまま、片手をあげ彼の言葉に応えたが、
すぐさま口元をひきしめる。
「……どうやら、まだみたいです」

亡霊のように希薄な赤い物体が、どこからともなく集まって、
再び黒の球体を囲む。尚もいやらしい呼吸を無音の異空間に響かせ、
常に球の周りで流動し続けている。

"闇の種子"
"我々とは別の無の為に生まれ出でた、憎むべき存在"
"我らが王は、我らの為に無を創り出す"

「貴方達の為に?」
聞いて、初流乃は一笑に付した。
「絶対神に良いように扱われている者に、そのようなことが
できるとは思えませんがね」

"黙れ"
"バイド・コア様こそ絶対なる存在"
"我らが王。我らが神"
"王の前に、全ての者は平伏すのだ"

「言う」
と、ハイン。
「生命界に現れた時点で、貴様らは既に絶対神の管理下だ」

「ヒトの狂気が形をとったものなのかぁ。
ん〜……結局ダークマターとあんまり変わんないね」
「クスクス……つまんないの」

『持続する空間壁』をカビラスに付与すると、初流乃は
再度左の掌に空術法力の光を纏わせた。

「消えるがいい、バイド・コア。貴方に全てを無に帰す資格は無い」


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投稿時間:02/08/18(Sun) 16:20
投稿者名:くるみ


ルックグリーン。木々が乱舞する島。
樹海としかいえない。まさに、緑一色。
そんな中を、レモンは、スキップしながら歩いていた。
鼻歌まで歌っている。よほどご機嫌なのだろう。
「今日は、東が男の子連れてきてくれたし、セツも手に入ったし♪ホント、ラッキーデー♪」
ふんふん言いながら、レモンは、ちょいっと手を動かした。
すっと、大きすぎる葉が、レモンの横に下りてきた。
それをいすにし、十円玉ほどもない隙間から、空を見上げた。
「絞め殺しイチジク。結構時間かかるんだよねぇ…。今どーなってるのかな♪」
ニコニコと笑いながらの独り言。
絞め殺しイチジクを忍ばせたまま、散歩に出かけたらしい。
逃げ出すと言う考えは、ないようだ。
いや、そう考える方がおかしいかもしれない。

ニコニコしていた目に、不思議そうな光が宿った。
緑色の影の中に、ふわっと、淡い光が見えた。
それは、だんだんと近づいてくる。
光の正体は、ハートの形をした、見たこともない生き物だった。
「わ♪まだ何かあるんだ♪」
顔を輝かせ、レモンは、葉のいすから飛び降りた。
「ねぇ。君は、一人なの?」
ハートの天使は、聞いてきた。
「ううん、東とかぁ、姫とか、セツに、後…名前聞いてないけど、もう一人いるよ。」
レモンは、ニコニコと笑いながら答えた。
「その人たちは、自分でここに来たの?」
「連れてきた子とか…自分で来た子もいるよ♪敵で来るけど♪」
「なんで、連れて来るの?」
「友達にするため。一人はつまんないもん。」
いすに座る。
「だって、今まで、ずっと一人で、じっとしてて、やっと外に出られたんだもん。
 思いっきりエンジョイしたいもん。」
レモンは、天使を見る。
「その人たちは、友だちなの?」
「そうだよ♪」
ハートの天使の顔が、ほんの少し変わった。
「ふぅん。ねぇ。何で、君、血の匂いがするの。」
レモンの瞳が光った。
「ふふ……それはね」
突然、茨が襲ってきた。羽も、尻尾も、がんじがらめになった。
「さっき、なめてきたから♪」
狂気が見える。いつ出してきたのか。手は、包丁をくるくるともてあそぶ。
「あなた、見たことない形してるね。ふふっ、どんな味がするのかな…」
無邪気な笑顔。狂気の笑顔。
「その前に……あなたの名前、聞いたほうがいいね♪私レモン。あなたは?」

「僕は、僕だよ。」

そういったハートの体には、茨がなかった。
後ろには、茨。まるで抜け殻のようだ。
レモンの目が、見開かれる。
「ねぇ。君は、楽しいの?」
「決まってるでしょ♪とっても楽しい♪」
レモンは、包丁を投げる。
左の羽に刺さった包丁は、何も無い様に通っていった。

「それは、うその言葉。」

感情のない顔。黒水晶のような瞳。
レモンは、止まった。
「君の言う『友達』も、楽しいの?」
黒い瞳。
「友達は、君が好きなの?」
淡々とした言葉。
「友達になろうって言ったの?」
ゆらゆらと、尻尾がゆれる。
「自分『だけ』が楽しいのと、自分『も』楽しいのと、どっちが楽しいの?」
首でなく、体をかしげる。

「友達って、何?」

「もう一回聞くよ。君は、楽しいの?」
表情のない顔は、冷たく思えた。
レモンは、押し黙る。
「教えてくれないなら、いい。僕、行くね。」
ハートの天使は後ろを向く。
レモンの手が伸びた。
つかむ。
たしかに感触はあった。
しかし、尻尾を一振りしたと思ったら、手をすり抜けてしまった。
そのまま、緑の中へと消えていった。

「なんだったのかなぁ。あれ。」
樹海に取り残されたレモンは、ポツリとつぶやいた。

「お客さんが来てるよ。レモンちゃん。」
声がした。声の主は、ここからでは、木の影で見えない。
レモンは一瞬怪訝そうな表情を見せたが、すぐに笑った。
「ふふっ。昨日今日で、たっくさん人が来てる。今週は、絶対大吉だね。」
「で、どうする?ベリープリティーに、お相手してもらってるけど。」
「相手は、何が目的?」
「多分、あなたのお姫様♪」
「じゃぁ…そのお姫様頼んじゃお♪」
ふふふと笑いあう二人。薔薇の香りが、する。

そう、狂ったように・・・


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投稿時間:02/08/13(Tue) 13:07
投稿者名:ソルビィ


「…くっ!!」
その巨大な食虫植物の口から吐き出される瘴気、襲い来る蔦。
二人は防戦一方である。
「…ぜいやぁ!!!」
ゼピュロスが刀から真空刃を放つ。

ギィン!!!

怪植物は蔦を目の前にやりその刃を防ぐ。
ゼピュロスは唖然とする。
(…鉄芯でも入ってるのかあれは!?いや…表面が鋼鉄化してるのか…?)

ぜぼしんが鎌を振り上げる。しかし怪植物は器用に蔦を使ってそれを捌く。
ゼピュロスが別方向から斬りかかっても同じだった。
そして鎌を宙に弾き、ぜぼしんに瘴気を吹きかける。
無防備だった彼は直撃を食らう。
「…ゲホォ!!!…ゲフッ…」
ショックで口から血が吐き出される。
足もとの茨がジュウと音を立てて溶け出した。
「…ぜぼしん殿、おぬしはヒューマンだ。ここは拙者に任せ…ぬぅ!!」
怪植物は話す暇も与えず攻撃を続ける。しかし、それは踊ってるようにも見えた。

「…くっ!!!ゼピュロス!!強行突破だ!!」
ぜぼしんが力むと背中の部分が破れ、巨大な昆虫の羽根が現れる。
そしてゼピュロスを掴み、怪植物の上を通過しようとする。
だが、それすらも許そうとしない。蔦を上空に伸ばし、それはゼピュロスの足を捕らえた。
「…ぬぅぅ…。」
ゼピュロスは刀の先端に漆黒の球体を発生させ、無理矢理蔦を粉砕する。
だが、もう一方の蔦がぜぼしんごと地に叩きつけた。
足場となっている巨大な茨のトゲが二人に傷を負わせる。
「く…チャンス!!」
今の衝撃で植物の背後にまわりこめた二人は、そのまま奥に走り出そうとする。

しかし。

ザシュッ!!!

「ぐぉ…!!!」
突然目の前を何かが通りすぎる。そしてその直後。
ゼピュロスの左手が吹き飛んだ。

「…ベリープリティ、もういいにゃよ。」
樹海の奥から、声が少女の声が聞こえる。そしてそれと同時に怪植物は動きを止めた。
(…どこがプリティなんだ?)
ゼピュロスが左手を抑えながら素朴な質問を思う。傷口からは闇の霧が漏れ出していた。
だが、そんなことぜぼしんにとってはどうでもよかった。
その声に聞き覚えがあったから。その声を忘れる事ができなかったから。

「…な〜ビィ?」

ぜぼしんは声をかける。
…そこから出てきたのは一匹の獣だった。だが、ぜぼしんには誰か分かった。
そして確信した。
「な〜ビィ…無事だったのか…。」
彼女は返事をしなかった。
「…良いもの。みせてあげるにゃ。」
突然、周り中の植物から瘴気が吐き出される。
そしてそれに包まれたぜぼしんとゼピュロスは気を失ってしまった。
「2名様、御案内にゃ♪」


「ここは…。」
気がつくと二人は樹海の奥深くにいた。
そしてそこは不自然にも蔦で囲まれてドーム状になっていた。
体は蔦に縛り付けられて、身動きが取れない。
気を奮い立たせてまわりをみると、
自分達と同じような状態にされているものが二人いることに気付いた。
「な…!!」
二人が見たのは体中に刺し傷があり、血だらけになっているセツと、
後頭部から生えている植物によって体をさらに束縛されやつれた顔をしているマーテルだった。

「いらっしゃい…ルックグリーンへ♪」
広間の奥から、黄色い髪の少女が現れる。
「ルックグリーンの守護者……死んはずでは…。」
ぜぼしんが下唇を噛み締める。

「…誰かは知らないけど、何の用かしら?」
(拙者のことを知らないのか…?)
相手の不自然な反応に疑問を持ちながらもぜぼしんは答える。
「…用も何も、な〜ビィを、それに東、セツ、マーテルを返してもらうぞ!!
 そのために02様の命を破ってここまで来た!!!」
「そう……でも嫌♪私のお友達だもん♪」
レモンは無邪気に笑う。
「くっ…何が目的だ。」
「…別にぃ♪気に入ったから♪」
「…帰す気は無いと。」
ゼピュロスが質問する。
「あったりまえじゃん♪」
「ならば…!!!」
それを合図にぜぼしんの背中が再び裂ける。
そしてそこから現れた蟷螂の様な手が素早く二人の自由を奪っていた蔦を切り裂く。
二人は己の得物でレモンに斬りかかった。

「みんな…やるよ♪」
レモンが指を鳴らすとどこからか二人の少女が現れ、ゼピュロスとぜぼしんに一撃を加える。
「くっ…東…な〜ビィ…。」
ぜぼしんは後に退く。戦えるわけが無い。
「何故だ…何故だ…何故だ…。」
彼は小声で呟きつづける。鎌を持つ手は震えていた。
(…ぜぼしん殿には酷すぎる現状だな…しからば!!!)
ゼピュロスは横に大きく跳ぶ。そして低い態勢になって、セツを束縛している茨を斬る。
支えを失い倒れこむセツをゼピュロスは抱え、そのまま今度はセツを解放せんと走った。
「あー!!駄目よぉ!!」
レモンが叫ぶ。そしてゼピュロスの刀が届く寸前。

ゴゴゴゴ!!!!

マーテルの前に茨の壁ができあがり、彼を包み込んだ。そこにゼピュロスの刀が食いこむ。
「ちっ…ぜぼしん殿!!」
ゼピュロスは刀を素早く手放し、セツをぜぼしんの方へ投げる。
「むぅ!!」
為るがままにぜぼしんはセツを受け取る。

「…レモンちゃん。危ないよ。」
別の方向からもう一人の声が聞こえる。
「ありがと♪この人達さっさと追い出そう♪」
(くるみ殿・・・菊花殿もか!!)
ゼピュロスが声のした方向を向くと茶髪の少女と鉢に植わった菊が居た。
彼はできないはずの舌打ちをする。
気がつくと3人は4人の少女と1輪の花、そして何種類もの植物の怪物に囲まれていた。
レモンは狂気交じりの笑みを浮かべ包丁を振りまわす。
東も楽しそうな表情、くるみや人型に戻ったな〜ビィは無言で構えていた。
「きゃははは…w」「〜♪」「……。」

「くっ…ぜぼしん殿!!ここは退こう!!!勝ち目は無い!!」
「…嫌だ!!な〜ビィも東も助け…」
バシッ!!
ゼピュロスは彼の頬を殴った。
「…セツ殿だけでも助けられただけ良い方だ。それに彼女達の無事は確認できたのだ。
 態勢を立て直すしかあるまい。…飛ぶぞ!!」
ゼピュロスはマントを脱ぎ捨てリアルダークマタ―に変化する。
そして鱗を鋭利な刃にして天井の茨を切り裂いた。
そこからセツを抱えたぜぼしんとゼピュロスは退却していった。
「な〜ビィィィィィ!!!!!」
…ぜぼしんは泣き叫んでいた。

「ちぇっ……あの子連れてかれちゃった…。」



―オレンジオーシャン
あれから1時間。
すでに一般市民、及び兵士はオレンジオーシャンを脱出している。
各部にちらばっていたメンバーは全員ベイハワード市役所の会議室に集まっていた。
…何人かいないものもいるようだが。

メタナイトがここ一帯の地図をホワイトボードに張りつけ、説明を続けている。
「…これで現状は話したとおりだ。既に北部、西部は02達の勢力下になっている。
 ネレイド達もディバインクリスタルと共にどこかへ撤退してしまった。
 すでに戦死者や行方不明者も何人かでている。
 そしてハルバード、及び要塞の陥落…我々がここで残り、
 02の本隊と戦いつづければ、待っているものは………死、のみである。」
一同に戦慄が走る。

「そこで、私はこれを提案する。」
「?」

「明らかにポップスターでこのまま02達と戦うのは無謀だ。
 だが、02の目的はポップスターではない。我々の命だ。
 特に絶対神とやらに関係のあるもの達のな。
 そこで、メンバーを分け、カービィ達本隊はポップスターの外に脱出。
 態勢を立てなおしながら追ってくるであろう02への対抗策を練り、戦う。
 残りのメンバーでレジスタント勢力としてポップスターに駐屯した02の勢力を叩く。
 おそらくカービィが星外に脱出すれば02は是を追うだろう。
 ポップスターに残るものはそんなに大勢でなくてもいいはずだ。」
「おぉ…。」
「ほとんど囮作戦のようにも聞こえるが…仕方ないだろう。」

「…皆はどちらに行くか?ここで抜けるという者がいてもひきとめはしないが。
 なお、私はこちらに残る。各地に散らばったメタナイツのことが心配だ。」

「じゃあ。俺は残るぜ。」
「俺もだ。ポップスターは俺達の手で守る。」
「僕もです。」
ナゴ、クー、ピッチが名乗りをあげる。

「俺様もだな。王たるものが自分の星を捨てるわけにはいかん。」
デデデも残る気らしい。

「…じゃあ、ボク達も残るのサ。」
マルクが堂々と言った。
「…ここまできちゃったしね。後戻りはできないさ。」
グリルも残る意思を固めた。
「ま、一応ここはボクの故郷なのサ。やっぱり愛着ってものがあるのサ。」
少し顔が赤くなっていた。

「僕も残ります…菊花さんやくるみさんが心配ですし…。」
グーイが元気無い声で言った。

「えっと…僕は強制でポップスター外だね。みんなが心配だけど、頑張るよ!」
カービィが言う。

「じゃあ、俺達はカービィについていく。」
リック、カイン、チュチュはポップスター外へいくことを選んだ。
「アタシ達もそうするわ。残る人が多くてもしょうがないしね。」
アド、ワドルディもだ。

「よし…では番人。」
「何だ?」
「強制的で悪いが…宇宙船、お前のを使うが良いか?」
「仕方ないだろ。それに俺も絶対神とは絡んでいる。…時の番人だからな。」

「…すまない。では、他の者達はどうする?」

―――
第2部始まって最初の「目的終了まで合流不可な分岐」です。
参加者のみなさんはどちらにつくか選んでください。
対象となるゲストキャラは

時の番人 竜轡 ターツ ディーラ ピック 
シルト ディッセ グレン 柳 リグレット エスト 季節風
以上の方です。 

選択肢は以下の通りです。

1.ポップスターに残って戦う。
確定しているメンバー
→メタナイト、ナゴ、クー、ピッチ、デデデ、マルク、グリル、グーイ、及びメタナイツ
目的:オレンジオーシャンを脱出することからはじまり、
   どこかで勢力の立てなおし、その後徐々に解放戦に入りこむ。
   当分は身を潜めながら鍛錬の毎日かと。戦いだけがASOKじゃないッスよ。
   人間のドラマで盛りあがりましょう。(ぇ

2.宇宙に出て勢力を立てなおしながら02の本隊と戦う。
確定しているメンバー
→カービィ、リック、カイン、チュチュ、アドレーヌ、
 ワドルディ(64)、時の番人(既に中西さんに許可を取っています。)
目的:宇宙に出てどこかの惑星で勢力の立てなおし。
   そして時期を見計らって追ってくるであろう02の本隊と戦う事になるでしょう。
   やはりこちらも最初は人間ドラマ。(何

※作戦内容が作戦内容なので、
 絶対神がらみの役職を持つキャラはできるだけこちらについてください。
 あくまでできるだけですが。

役職を持つキャラは下記の通りです。

時の番人(時の番人)ターツ (光の師) 竜轡  (生命を司る者) ディーラ(役職名不明)
シルト (守護神) ディッセ(守護神) カービィ(守護神)

※まーびぃ(光と闇の管理人)とソルビィ(守護神)はこの分岐から無視して考えてください。
※どちらにもつかず、ここでメンバーから抜けて別行動をとるというのももちろん有りです。

なお、できるのならばどっちのグループを進めたかを
最後に書いてくださると混乱をさけられます。ご協力を。


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