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Another story of Kirby 第二部 [28]



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投稿時間:02/08/20(Tue) 11:38
投稿者名:ディッセ


バイドコアとの戦闘に勝利した初流乃達、
突如、初流乃が後ろをむいて言った。
「さて、もう出てきていいですよ、そこにいるあなた。」
すると、ローブをかぶった、男現れた。
「気づいておりましたか、さすがは空の番人初流乃様。」
男は丁寧な口調でそう言った。
「貴様、何者だ?」
「通りすがりの情報屋です。
あえて名を名乗るなら、リークとでも。」
ハインの問いに、リークと名乗った男は答えた。
「その情報屋が私たちに何のようです?」
「情報屋の仕事はただ一つ、みなさまに情報を提供する事です。
聞いておいて損はないと思いますが?」
初流乃の問いに、リークは顔色をうかがうように答えた。
「・・・・いいでしょう、喜んで聞いてあげますよ。」
「ありがとうございます。
ではまず、ポップスターの守護神、カービィ達についての情報です。」
カービィ達と聞いて、カビラスは反応した。
そしてその反応を楽しむかのようにリークは話を続けた。
「コレカラスターの守護神、ディッセを初めとする者が合流。
そしてオレンジオーシャンにて02軍と戦闘、結果は惨敗です。」
「そ、それで、カービィ君たちは?」
カビラスがあわてて言う。
「ご安心を、無事でございます。」
それを聞いてカビラスは安心したが・・・・。
「ですがくるみと菊花が行方不明になっております。」
それを聞いてカビラスはまた顔色をかえた。
「話を続けましょう、カービィ達は二手にわかれ、チャンスを待つ模様です。」
リークは一息ついた後、また話し始めた。
「次に02軍ですが、オレンジオーシャンを占領。
な〜ビィ、東、セツ、そして02の側近マーテルが行方不明となっております。」
リークがそう言うと、初流乃が口を開いた。
「行方不明ですか、あなたは彼らの行方を知っているのでしょう。」
それを聞いてリークはニヤリと笑った。
「さすがは初流乃様、おっしゃるとおりです。
それには、闇に染まった優越の薔薇が関係しております。」
「優越の薔薇だと・・・」
「はい、優越の薔薇はルックスグリ−ンの守護者の遺体を利用して彼らを連れ去りました。」
「レモンさんの遺体を?」
「ええ、そして彼らを連れ去ったあと、操っております。
ですが、セツだけはぜぼしんとゼピュロスによって救出されました。」
また一息ついた後話を続けた。
「次に、ナイトメアの部隊ですが、カオスの絶対神を復活させました。」
「カオスの絶対神だと?」
「はい、ですがまだ完全に復活してないもようで、眠りにつきました。」
そしてリークは何かを思い出したかのように言った。
「あ、忘れるところでした。
光と闇の管理人が現在ブルブルスターにて交戦中です。」
「まーびぃがだと?」
「ええ、相手はブルブルスターの守護神の体を乗っ取ったゼロ配下のダークマターです。」
そしてリークは一息ついて、言った。
「では私は、これで。」
「待ってください。」
初流乃が呼び止めた。
「あなたは何者ですか?
そして何故私たちに情報を?」
リークはこう答えた。




「私は情報屋のリーク、誰にでも情報をお渡しするのが私の仕事です。」
そう言ってリークは消えた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
では共用キャラ説明、
名前、リーク
属性、?
職業、情報屋
能力、ほとんど死ぬことがない(?)
説明、カービィだろうが02だろうが、いろんな奴らにいろんな情報を提供するのを仕事としている。
また、情報を聞いての、客の反応を楽しむ。
目的、いろんな奴らにいろんな情報を提供する。
期間、共用キャラなので特定出来ない(出来れば3部までいてほしい)

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投稿時間:02/08/22(Thu) 12:55
投稿者名:ディッセ


リークについて追加です。

記憶喪失キャラの記憶についての情報も持っているが、断片的なことしか教えない。
また、情報には教える時期があると考えている。


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投稿時間:02/08/21(Wed) 07:26
投稿者名:ひでぶ


「異空間に招き入れるくらい信用できる者なのか?」
先ほどのリークのことについて、ハインは初流乃に問うた。
本来、異空間は空の番人以外自由に介入できない。

「興味本意です。ゼロを吸収してから僕に思念でコンタクトを
とろうとしたのは彼が初めてですしね」
初流乃は薄手の白い手袋と藍色のベルト付キャップを虚空に開いた
穴から取り出し、身につける。

と。後ろにいるスラリンが、大声をあげた。
「初流乃、ハインさん。こっち来て!」

2人は、スラリンと桜の悪魔が囲む小さな黒い錐を眺める。
「……これ、きっとバイドコアのコア。つまり、正真正銘の
核だよ。壊さないと再生しちゃうんじゃ?」

初流乃はおもむろに、それに触れてみようとした。
手を近づけるとたちまち火花が散って、指先を弾いた。
割れた爪を見て、彼は頷く。
「ハイン。あれ、やってみてください」



宇宙へと脱出したカービィ達を、ポップスターを包囲していた
02軍の艦隊が襲う。宇宙へと脱出を試みる宇宙船を撃墜、捕獲
する役目を担っているようだ。

「……くっ!」
時の番人は操縦桿を握り、ビーム砲やバルカンの雨をぎりぎりで
かわしながら進む。彼は操舵のエキスパートではないし、
他の者だってそれほど上手ではない。

しかも、一直線に外側へ逃げようとすれば、たちまち強力な主砲の
標的になってしまう。だから、宇宙船は、ポップスターの表面を
衛星のように逃げ惑うしかなかった。


そこに。
何やら仕掛けの機械が所々から飛び出している、お日様を象った
ような物体が、フッと現れた。

「なんだあれ……?」
時の番人が呟く。
「大彗星だ!でも、何でこんな所に?」

大彗星ノヴァは、艦の射撃にビクともしないで、時の番人の宇宙船に
「おいでおいで〜」とでも言うかのように手招きしていた。
それをみて、番人はそちらへ飛ばす。ターツが叫んだ。
「信じてもいいのかよ!?」
「ここで撃ち落とされるよりはマシだ!!」


ノヴァのもと、搭載口よりやや近く。願いを込めた者達がそこにいる。
……初流乃達だ。

『カービィ達の加勢を願います』

ノヴァ内部で、外の状況を見ているカビラスは、その願いを不可解に
思っていた。敵であるカービィ達の有利になるような願いを、まさか
込めるとは考えもしなかったからだ。
「カビラスさん、よろしく頼みますよ」

初流乃からの思念通信に、カビラスは静かに答えた。
「……破滅の厄災、必ず止めてみせますからね」
聞いて、初流乃は笑う。
「できるのなら」


そうして。
艦隊目掛けて飛び出す初流乃達と、ノヴァに着艦しようとする
時の番人の宇宙船が、ちょうど交差した。


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投稿時間:02/08/22(Thu) 14:30
投稿者名:シルフィード


「む?」
 偵察オペレーターのひとりが何かを見つけた。もちろん機械兵だ。
 何しろキャメラフリートは深刻な人材不足に悩まされている。
 この船に乗っている人間はわずか3人だけ。…プラス約一個、喋るカメラがいるけど。
 それはともかく、オペレーターはスクリーンのコントロールパネルを操作し、その何かを拡大する。
 「あれは…彗星!?……ガミラス様!ガミラス様!」
 オペレーターは叫んだ。…ガミラスとは誰だろうか。
 その声に反応して、奥の扉からレクイエムが入ってきた。
 指令席に座っていなかったとこを見ると、どうやら用を足しに行ってたらしい。
 「何度も言うが、私はガミラスなどではない。レクイエムだ、レクイエム。何度いい間違えたら気が済むんだ………。
お前が宇宙○艦ヤ○トのファン、ってことはもう分かったから、自分の上司の名前くらいちゃんと覚えろ」
 どうやらこのオペレーター、「宇○戦○ヤマ○」のファンらしい。
 「で、何があったんだ?」
 「はい!前方に巨大な彗星の姿を確認しました!」
 「巨大な彗星…?ちょっと貸せお前は彗星の軌道を予測しとけ」
 そういうと、レクイエムはパネルを操作し、前方の物体を確認する。
 「あれは……」
 「ギャラクティック・ノヴァだ」
 「あれが……。彗星って、正面から見てもきれいなんですね―…。」
 いつの間にやってきたのか、レクイエムが振り向くとそこにはナイトメアと慧美がいた。
 2人ともノヴァの美しさに感動しているらしい。
 「何やってるんですか、ナイトメア様まで…」
 「いや…何、慧美が生まれてこの方一度も彗星をみたことが無いと言うから、この際見せてやろうと」
 「あのですね、今そういう場合じゃ…」
 「何の騒ぎです?」
 レクイエムの言葉をさえぎって、今度は夢見る者が入ってきた。
 レクイエム、夢見る者、そして慧美。この3人が、このメックアイにいる人間のすべてだったりする。
 …メックアイの大きさに比べると、とんでもなく人口密度が低い。
 (全く、何でこう次から次へと…)
 などと彼が考えていると、突然、件のオペレーターが叫んだ。
 「目標の起動計算完了!右40度の方向へ進行中!…しかし、彗星付近に船影が二つ見えます!」
 「船影が二つ?」レクイエムは眉をひそめた。(まさか02か?)「…救難信号は?」
 別のオペレーターが叫んだ。
 「発信しておりません!…どうします?救助に向かいますか?」
 「いや、その前に、その船の正体を確認しておく。索敵、頼む」
 「御意!」

 「どうしたの?」
 「彗星付近に宇宙船がいたようです」
 慧美の問いに、夢見る者が答えた。
 「それって…どう考えても助からなくない?」
 「まあ…そうかもしれませんが・・・」
 などとやりあっていると―――――
 「索敵完了!…船籍や、艦の外観から、一つはカービィたちの船、もう一つは初流乃達の船と思われます」
 「カービィと初流乃だと!?」
 オペレーターの言葉に、その場にいた全員の耳目が前方のスクリーンに集まった。
 慧美を除いて。
 「あれは…一体…?」
 彼女の視線は、スクリーンとは正反対にある、指令席付近に注がれていた。
 そこには、「ハートの天使」がいた。 


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投稿時間:02/08/22(Thu) 19:13
投稿者名:山餅


ブルブルスター。
「寒い・・・寒いったら寒い・・・。」
操られたかのように、喋る少年がいた。
「おかしい風が吹いてるな・・・。何か元があるのか?」
だが、実際操られているわけではない。
「この星の守護神に会わなくちゃいけねぇな・・・。」
そう言って少年が顔をあげると、まーびぃと、レヴァリスが戦っている研究所があった。
「あそこで聞いてみるか。」
安易な結論に達した少年は、その研究所へ走っていった。

一室―
まーびぃとレヴァリスが戦っていた。
まーびぃは脳裏に色々なことをめぐらせていた。
ソルビィは今どうしているのか。
レヴァリスはだれに命令されて動いているのか。
・・・これからどうしたらいいのか。
まーびぃとレヴァリスの戦いは続く。
「うっ。誰もいなさそうな雰囲気・・・。」
入り口付近では、さきほどの少年が呆然と立ちつくしていた。
「音があるほうに行けばいいのかな・・・。」
と、言っても音は全然聞こえない。
「とりあえず歩こう。」
再び安易な結論に達した少年は、再びてきとうに選んだ通路を歩いていった。

「うわ・・・迷ったぁ!」
誰もが想像したであろうことが起こっていた。
「・・・音・・・聞こえるかな。」
少年はそう言うと、耳をすました。
キィイン・・・
かすかに、まーびぃとレヴァリスの戦闘の音が聞こえる位置へ来ていた。
「むぅ!?音がした!?」
少年はバタバタとその部屋の近くまで走っていった。・・・警戒もせずに。

「ここか?」
少年はさきほどよりからの部屋をのぞきまわっていた。
「ここかなぁ・・・。」
少年が最後に開けた部屋、そこがまーびぃとレヴァリスが戦っている部屋そのものだった。
「・・・やばっ!?」
「誰だ?」
レヴァリスとまーびぃの視線が、少年にふりそそいだ。
少年は、血の気が引いたかのように真っ青になった。
「君の名前は?」
レヴァリスに剣をふりかざし、まーびぃが聞いた。
「・・・俺はやまもち・・・。」
「・・・ふっ。今日は訪問者が多いな・・・。」
レヴァリスが怪しく笑った。
「はっ?へっ?」
少年は状況が理解できず、ひょうしぬけした声を出した。
「あの・・・そこの方・・・一体どうなってるんで?」
やまもちと名乗る少年は、まーびぃのほうを向いて言った。<
「説明してる暇なんてない!逃げろ!」
まーびぃはそう言うなり、レヴァリスへ斬りかかった。
「はいぃ!?」
やまもちはまーびぃに気迫負けし、走ろうとしたその瞬間、
「待て!」
レヴァリスが怒鳴った。
「やまもちとか言ったな・・・ここらへん一体は罠をはったはずだ。お前はどこから入ってきた?」
「・・・言っていいの?」
「言っちゃいなよ。」
まーびぃも後押しした。
「・・・玄関からどうどうと入ってきた。」
「なんかの守護神か?」
レヴァリスがまた聞いた。
「今は言えないかな。でも風を操れるよ。」
その言葉を言った瞬間、まーびぃとレヴァリスの表情が変わった。
「・・・聞いたことかあるな・・・。」まーびぃが呟いた。
「予想が当たっていればすこし楽しめそうだな・・・。」
レヴァリスは舌打ちをして、にやりと笑った。
そんななか、やまもちはただ1人状況が分からず頭にクエスチョンマークをうかべていた。
――
ではキャラの紹介をば。
名前・やまもち
性別・男
属性・?
能力・風を操ることができる
職業・?(今後明らかになります)
目的・その1・・・この世界の風の異変の元を調べる
その2・・・風の流れを元通りにする。
期間・目的その2が達成されるまで
説明・他キャラとの関係はまったくないです。
でも彼の職業で分かる人はいてもいいです〜。

こんなんです〜。
目的が達成された場合は自分の国へ帰る可能性があります。


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投稿時間:02/08/22(Thu) 20:50
投稿者名:くるみ


ハートの天使。
ポップスターには、さまざまな容姿のものがいるけれど、さすがに、これほどのものはなかった。
慧美を除き、全員の眼が、正反対を向いている今、不思議かつ不可解な生き物を見るものはいなかった。
ハートの天使は、不思議そうに指令席を見ていたが、突然、尻尾で,ボタンやらねじやらをいじくり始めた。
「きゃぁ!!ちょっと!!」
慧美が、急に声を上げるものだから、今度は、指令席のほうに180度眼が移動した。
さっきから、あわただしいものだ。
天使が、指令席のボタンをいじくり回すものだから、変な指令やらが出て、艦内は、混乱し始めた。
いや、デッキのほうが混乱している。
なんせ、指令席のボタン、ねじが、ひとりでに動いているのだから。
「ポルターガイストだぁ!!!」
「生命反応は!?」
「あ、ありません!!電気系統の操作形跡もなし!!勝手に動いています!!」
デッキは混乱を極め、小さなピンクキャメラは、夢見るものの手の中に、非難するはめになった。
『な、何でみんな見えないの?!』
慧美の頭は、疑問でいっぱいだった。
普通に見れば、いくら度近眼の者だって、銀色の上で、ふわふわ浮かぶ、ピンク色が見えるはず。
機械兵だって、ほとんど人間っぽいし。
天使は、飽きたのか、機械をいじるのをやめ、ふよふよと、右往左往する機械兵の上を飛び始めた。
まったくもってお構いなし。
慧美は、不思議な生き物の正体が知りたくなった。
精神集中の末、天使の精神へと滑り込んだ。
…はずだった。

―ぼくが見えるんだ。
  初めてだな。ぼく『を』見るなんて。
   君、精神魔術師?
    僕のこと、知りたいの?
     ぼくはぼくだよ―

声が、頭の中で響いたかと思うと、精神世界から締め出されていた。
気づいたときには、ハートの天使はいなくなっていた。
こんな言葉を残して…

―君も、不思議だね。
  知りたい。
   今度、聞きに来るね…―
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リトル・クラウンは、ある意味不思議の塊です。
世界中の不思議を集めても、勝てないかと。
作った私でも、手に負えなくなるかも(何
まずは、幽霊とでも思いましょう。
本人が意識的に見せない限り、まったくもって見えません。存在してないかもしれません。
もしかしたら、存在自体矛盾になるかも;
ま、気長にみましょう。いつかわかるはずです(無責任


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投稿時間:02/08/24(Sat) 22:48
投稿者名:星のカーヴィ


――――LookGreen上空
先程の惨劇により、戦闘機は大損害を被っている。
見るも無残に、ゼイの愛機『ケミナス9』はどこか
ルックグリーンの浜辺へと墜落しようとしている。
丸い形をした航空機からは、悲鳴が聞こえる。
「脱出用パラシュートは無いのかぁ!」
ユシアが、レバーを握り締めたまま悲鳴を上げる。
彼の顕著な長髪が、金切り声と共に逆立ってゆく。
「予算と技術の関係だ!」ゼイが叫ぶ。
彼の顔からは苦しみが見て取れたものの、やはり玄人。
「こんな目には、何度もあったことがあるさ!」
一流の賞金稼ぎとして、また凄腕のスナイパーで、
そしてまたベテランパイロットとしてのゼイ。
彼が味わってきた困難と言うクロニクルに、
是と同じ困難があったのであろうか?
いや、苦しみは同レベルでも状況は大分違うであろう。
何せ、この世とは思えない発狂状態の植物に襲われたのだから。
「死ぬぅぅ!」
急降下する機体の中で、ユシアが狂ったように叫ぶ。
……植物の胞子でも吸い込んだか?
そうゼイが思うものの、流石に墜落する機体の中で
焦らない常人を彼は見たことがない。
「安心しろ!生きて帰れるさ。

確率がゼロとは限らないんだからな――――

そうゼイが言い終える前に、二人は意識が薄れてゆくのを感じた。


――――LookGreen……とはもう言えないだろう。
地図に載らぬ島とは言うが、それはそれで地図には載らないだろう。
その島の存在が、恐ろしすぎて……。
植物の群れは、大陸に到達した。
いや、オレンジオーシャンではない。それよりももっと南。
プププランドの領域であるリップルフィールドだ。
構うことなく精気求めて漂う血気盛んな植物たちは、
栄養を求めて町を侵略する。
津波ではない、津植物に襲われる港町。
さぞかし、住民達は驚き、まどろみ、叫び、喘ぎ、苦しんでいるだろう。
一人、また一人と姿を消してゆく。
不気味で巨大な植物の口に飲み込まれた者は、
不幸としか思えない。
一人のワドルドゥ種族の親子がこける。
女子供構わない植物達は、その隙を狙って茨を突き刺す。
壁に赤い絵の具で落書された場所が、不自然なほど赤く蘇る。
当然、それは傍らで泣き叫ぶ子供にもかかった。
植物が、町を飲み込んでゆく……。


木造住宅シャーウッドなんて甘い。
自然の香り漂うとは言い切れないが、それは植物で出来た東屋だった。
大きな葉の屋根。円周数人分の身長はあるであろう大木の柱。
そして、岩さえ竹で出来ている、筧。
何でそんなものがあるのかという質問は、全く受け付けない。多分。
其処に場違いな家が一つ。
どうやら、リップルフィールドに攻め入るときに家ごともぎ取ったようだ。
ちゃんとした、シックな家の旁には所々植物の蔦が垣間見える。
「はぁ……。」
其処の寝室であろうか?何処からか可愛らしい喘ぎ声が聞こえる。
見ればマーテルだ。絞め殺し無花果の姿は見えないが、
ベッドに棘で拘束されている。
――――刺が付いてるから、あんまりもがかないでね。
レモンの怪しげな紫色の言葉が、彼の頭でフラッシュバックする。
棘は微妙な場所を拘束し、首筋や足首、胸に当てられている。
彼はもがきはしなかった。
傷が付くだけ……。
しかし、じっとしているだけでも充分痛い。
しかも、チクチク感がどこかむず痒く感じ、余計不快な気持ちである。
通りかかる人に声をかけるも、無視するか、或いは扱くかのどちらか。
だけど、どこか気持ちいい。
マゾヒスティックな気分になりつつある彼のいる部屋の下で、
モザイクのかかった鏡が、溢れ出す湯気を抑えている。
誰かがシャワーしているのだろう。


――――何とも言えない島……。
LookGreenとはよく言ったものだ。辺り一面緑、緑、緑……。
セツを助け出した一行は、戦闘機の着陸している浜辺へと到着した。
ぜぼしん殿は先程から落ち込んでばかりだ。
願わくば、拙者が何とかしたいものだが……。
いかん、力不足に到り。忝い……。ぜぼしん殿。
ゼピュロスは、自分の服の片割れを契って
セツの熱冷まし用お絞りにしている。
セツ殿も唸ってばかりじゃ。折入って、看病も出来ぬ。
是をピンチとか言うておったな、それに候……
ふと、彼の頭上を戦闘機が炎を上げて沖に墜落した。
ぜぼしんとゼピュロス。意識のある二人は、
それが見覚えのある戦闘機だと知る。
是はゼイ殿の愛機に候らわずや……。
「ぜぼしん殿。セツ殿のご看病を宜しく頼みますぞ。」
忝いであろうが、ぜぼしん殿に激しき事をされては困る。
ここは、拙者が行かざるして他に道なし!
「……御意。」
ゼピュロスは、ぜぼしんの許諾を取ると
一直線に波飛沫を上げて墜落した戦闘機へと向かっていった。
岩に乗ったまま、黙りこくっているぜぼしん。
何処からか吹く海風が、彼の束ねた黒い髪を揺さ振る。
その視線は、何処からとも無く樹海からセツへと向けられた。
本当に生きているのだろうか?
座っていた大岩から飛び降りると、
セツの傍らに胡座をかいて座る。
ふとぜぼしんは、彼の手から心拍を計ろうと試みた。
異常無しか……。
別に彼は残念ぶる気持ちは全く無いのだが、
何処からかマイナスな気持ちが湧き上がってくる。
それは、セツによる相乗効果……。
いや、セツ自体が発生源な気がしてならない。
息をしているのか?
ふと次から次へとでてくる、怪しげな霧に包まれた疑惑が彼を惑わす。
ぜぼしんは胡座を正座に変え、
セツのまだ少年さが残る可愛らしい顔に唇を近づける……。
そうっと、そうっと。
もう少しだというところで、セツの異変にぜぼしんは気付いた。
今まで気絶していた彼の目が、突然見開いたのである。
それも、物凄い見幕で。
セツは、近づいていたぜぼしんをアッパーで怯ます。
それほどの攻撃力は無かったが、
相手との距離をとるのには十分過ぎるほどだった。
自分の懐から隠しておいた短剣を取り出すと、
ぜぼしんに切りかかってきたではないか。
それを、自分のせいだと勘違いしたぜぼしんは只管に避けるのみ。
「セツ!悪かった!」
それを聞いて留まるセツではない。
どこか異常さを悟ったぜぼしんは、先程の出来事を思い出す。
だが、攻撃する事は出来ない。
何しろ、信用できる部下であり友人なのだから……。
流石に、不死身のぜぼしんと謳われても
ぜぼしんも攻撃されてばかりでは身が持たない。
しかも相手は優秀な剣の使い手。
腕に傷が一つ、また一つと作られてゆく。
そんなやり取りが続く中、ぜぼしんは戦闘機があるのを思い出した。
戦闘機の中へ入ってしまえば、あんな短剣では太刀打ちできぬだろう。
その後の処理は何処へやら。ぜぼしんはとりあえず逃走を図った。
だが、セツも黙ってはいない。ショートヘアーを靡かせながら、
浜辺を二人は走る。是がハネムーンに来た新婚さんならば、
どんな事があったのか周りの人は絶対気になるであろう。
やっとの思いで戦闘機に辿り付いたぜぼしん。
どこか、何時間も走っていた感覚が、彼を襲う。
だが、セツは予想以上に早かった。
無理も無い。彼の持っているのは、
いつものような大きな剣ではなく短剣であるからだ。
まだ完治していない傷が痛むのを堪えて、ぜぼしんは
向かってくる短剣を戦闘機に凭れながら転がって避ける。
短剣は戦闘機にブスリと突き刺さった。
引っこ抜いている間に、ぜぼしんは体制を整えて
コックピットのあるエンジン部分へと向かう。
セツは、コックピットに乗ろうとするぜぼしんを的に捕らえて
物凄い勢いで突き刺そうとした。
だが、ぜぼしんは裏を付き登るのを止めて浜辺へと身を落とす。
その短剣が、エンジンのメカに突き刺さっているのを
彼らは見ていただろうか?恐らく、答えはNoだ。
ぜぼしんは反対側から上ろうと、
すぐさま立ち上がってノズルを伝ってゆく。
短剣を抜き取るのに時間を費やしてしまったセツは、
一か八か短剣を思いっきり放り投げた。
だが、運悪くそれは事故で露出していた反応炉に突き刺さった。
それが、エンジンとの相乗作用により爆発を起こす。
ぜぼしんやセツは、破片のように無残に飛ばされていった。
ぜぼしんは海のほうへ飛ばされ、纏わり付いていた炎は消火されたものの、
セツは炎の付いた体を、必要以上に
苦しみがっているのがぜぼしんの瞳に映った。
迷わず駆け寄るぜぼしん。
だが、セツの体は人体発火現象のように燃え盛る。
暫くすると、火は衰えて後に残ったのはセツの黒焦げになった体。
「セツ!」
海から上がったぜぼしんはすぐさまセツに近寄るが、
彼の体は熱くて触れない。
それを我慢してまでも、セツを海に連れてゆくぜぼしん。
流石に湯気は出なかったが、海の温度で
セツの体が覚めてゆくのが分かった。
「セツ……。」
哀愁を感じる風の中、ぜぼしんはセツが目を開けるのを待ち続けた。

――――数時間後……。
ぜぼしんの脳裏に、見覚えのある声が聞こえる。
ゼピュロス殿、そしてゼイ殿とユシア殿!
だが、ぜぼしんは手を振る気になれない。
ゼイとユシアの様子はそれほど酷くなく、
ゼピュロスの方がどこか疲れている様子だ。
何かあったのであろう。彼はそう悟る。
だが、浜辺に着いた三人組はセツの有様を見て愕然とした。
「セツさん……。」
ユシアががくりと膝立ちし、浜辺に手を付ける。
「手遅れであったか……。ぜぼしん殿。かたじけ……
「手遅れに非ず。拙者の過ちじゃ。」
それを見たゼイは、
「薬とかあるぞ。」そう言って救急箱を取りだすが、
「焼け石に水……!ほっといてくれたまえ!」
ぜぼしんは俯き、胡座をかいた膝にセツを乗せ、ただただ黙りこくる。
セツの額に大粒の涙がかかるも、生き返るわけでもなく
静かに時が過ぎるのを待っていた。
ふと、ゼイがセツの心拍を図ろうと試みる。
「生きてはいるが……。死ぬのもじか……
ゼピュロスに肩を叩かれて、彼は其処で言うのを止めた。
「生き返せれる事も無いです。」
ユシアが、蹲ったままそう述べる。
「真か?」
「どうせ病院とかの施設があればだろ。」
「それを仰るなかれ。ゼイ殿。」
二回もゼピュロスに指摘され、少し苛立ちを覚えるゼイ。
だが、普通に考えてみれば沈黙は金以上の価値がある状況だ。
「無駄であろう!」
ぜぼしんが、少し腰を曲げながら嘆く。
「確率はゼロとは言えないでしょう。ね、ゼイさん。」
だが、ゼイは黙ったまま口を開けない。
「歌です。」
「……。」
「もしかしたらですけど。」ユシアの拳は、固く握り締められている。
「貴方達の思いが強ければ……。精神エネルギーって言うんですか?
思いとか、幸福……。そういった、未だに科学では解明できていない
何と言うか……魔法も同じ原理でそう言った未知のエネルギーを使って、
セツさんの蘇生を行うのです。」
黄昏の朝日が彼らを包み込み、沈黙の波が次いで襲う。
「一刻の猶予もありません。」
だが、ぜぼしんは涙を浮かべてそれを腕で拭おうとする。
「これ以上失いたくないんでしょう!」
ユシアは、後ろを向いていた自分の姿を前に修正して地を踏みしめる。
瞳が潤いで満たされ、歯は食いしばられる。
「やろう。たとえ一筋の光でも……


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