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遥かなる旅の果てに [31]



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投稿時間:05/01/26(Wed) 15:57
投稿者名:ハーム


ラグの時を止め、ウルルンスターへ送ったテュールは食堂を出て、歩いていく。
「待ちなよ」
どこからか来る声にテュールは歩みを止める。
振り返るとそこにはルークがいた。
「全部見てたよ」
「見られるのが目的だったのですが」
「そ。でも、誰にも人の時を止める権利は無いと思うよ。俺は」
「権利ではありません。これは義務なんですよ」
そう言うとテュールはルークの目の前に立つ。
「残念ですが・・・あなたも時の女神に微笑まれてはいませんよ」
テュールは闇の器もどきを出す。
「ゴメンナサイ・・・ね」
詠唱を始めたテュールを見てもルークは一歩も動こうとしない。
そしてルークは時が止まった。
・・・・・・かに思えた。
「残念なのはそっちだね」
ルークはつぶやく。
「俺にゃそんなもんは効かない。」
ルークは三歩ほど後ろに下がる。
「こっちはそれを戦闘開始と見るよ!!」
「あまり戦いたくはないんですけど・・・」
本当は遠距離で戦いたいけどここはそんなに広くない廊下・・・
周りの環境は火山。炎のフィールド。
なら、炎の接近戦。


「行くぞ!!」

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投稿時間:05/01/26(Wed) 19:07
投稿者名:ホシカゲ


「これは……」
その場所に着いたルナギは、思わず言葉を発してしまった。
それは物静かで言葉をあまり発しない彼女にとってとても珍しいことだった。

ルナギの目の前には、幹が消えた大樹が倒れ、地面に生えていた草もところどころ消えて地面がむき出しにな
っている。
ルナギが倒れた大樹を乗り越え、そして半分だけになったダークマターを発見した。
息は辛うじてある。だが放っておけば死んでしまうだろう。
ダークマターの数メートル先には黒髪の黄土色の奇妙な帽子を被った少年がうつ伏せに倒れている。
「あれは……」
あの少年は覚えている。ルートだ。
ホロビタスターで彼らに病気を与えた時、彼にだけは病気をかけなかった。

ルナギが彼の元に歩み寄り、うつ伏せに倒れていたのを仰向けにする。
ルナギは思わず息を呑んだ。
ルートに外傷のようなものはほとんどない。
ただ1つだけ、外傷がある。

――彼の目が、消滅している。2つとも。
閉じたまぶたの上からでもそれは分かる。
そこから血が少量だが流れ出ているからだ。

「…………」
ルナギは暫くその場で何かを考えていたが、やがて己の背丈よりも少々長い杖を片手に立ち上がった。
「貴重な役者がこんなところで消えられたら困りますから、ね?」
ルナギは呪文の詠唱を始める。
ルートとダークマターの体がふわりと宙に浮いた。



 * * *



「……ん……」
ルートは目を覚ました。
そして辺りの風景を無表情に観察する。
(……また、暴走したか……仕方ないか。
 僕の体からも何か消えてるかもしれないな……)
ルートは自分の体を点検し始めた。

まず地面に落ちていた石を取る。
石のひんやりとした感触。触覚は健在。
石を投げる。木に当たって乾いた音を立てる。聴覚も健在。
手を鼻に近づけて匂いを嗅ぐ。土の匂い。嗅覚も健在。
そのまま手についた土を舐める。苦い。味覚も健在。
そして、辺りの風景が見える。視覚も健在。
体から何かが消えていないかあちこちを見たり触ったりする。全て健在。

この結果には喜ぶべきなのかもしれない。
だが、ルートはこの結果に疑問を感じていた。
(前に暴走した時は感情が消えた。それなのに今回は何もなし……?
 そんなのおかしい。一体何が消えた……?)


『あんたの疑問、俺が答えてやるよ』


ルートの頭の中で『何か』が言葉を発した。
ルートは至って冷静に頭の中で答えた。

(……誰だ? 僕の中にいるのか?)
『ああ。俺はさっきのダークマターだよ。実に不本意ながら、あんたの『目』になってる』
(……目? この目、君なのか?)
『ああ。あんたの目は消えちまったらしい。
 で、黒髪の女が来て、貴重な役者が何とかかんとか、とか言って魔法で俺を人間の目に加工しちまった。
 で、人間の目になった俺をあの女はあんたの目があったとこにぶち込んだわけよ』
(ダークマターは体を乗っ取るんだよね? 僕の体も乗っ取るのか?)
『出来ればそうやって、あんたの体使ってあの女をぶん殴りたいとこだね。
 でもあの女、俺に残ってた能力の大半を視覚を維持するに必要な能力に変換しやがった』
(大半? それじゃ、君の能力も少しは残ってるんだ)
『おうよ。でも使えるもんじゃねぇぞ。
 言っとくがな、俺はあんたの視覚を維持するだけでいっぱいいっぱいなんだぞ。
 あんたとこうやって話をするのもだりぃんだからな。これからあまり話しかけんじゃねーぞ』
(わかった。最後に1つ質問。君の事はなんと呼べばいいかな?)
『俺に名前なんかあると思うか。例え感情を与えられたといっても急造されたダークマターなんだぞ』
(ふむ……。じゃ、ダークとでも呼ばせてもらうよ)
『好きにしろ』
それからダークは何も答えなくなった。




ルートはその場から立ち上がって、辺りをぐるっと見渡した。
マトリエス号がある辺りの方角に体を向けて、ゆっくり歩き出した。
目は消えた。が、新たな目を得た。
これでプラスマイナス0だ。損失はない。結構な結果だ。
ルートは気楽に小声で歌を歌いながら、ジャングルの中を歩いていった。

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投稿時間:05/01/27(Thu) 14:39
投稿者名:さびかび


「本当に良かったのだろうか…」
十瑠はぼそりと呟く。
「んー…あ、あの子のことね〜…自分のことは自分でするぐらいの
責任感はあるでしょうし、あの答えはあの子の真実なんでしょ?
ならあたしらが口出ししちゃいけないゾっ☆」
そう何時もどおりの口調で言うヤナギ、だがそこにはいつもより
少し暗く重い何かを彼らは感じた様な気がした。
そう、シェリルと別れた後に一番苦々しい表情を残して行ったのは
ヤナギなのであった。

しばらくたって洞窟を抜けジャングルを歩くこと数時間。
「マトリエス号ー…ここらへんだったはずなんだけどねぇ…」
もうすっかり夕暮れであるが例のごとく…
「もしかして…お約束ってやつぅ?」
ヤナギが冷や汗を流しながら言う。
そして、
「…ピンク餅ちゃん?」
「え、何、僕はただシャドーについてっただけだよ!」
「…僕はイエローがこっちって言うから…」
全員の視線がイエローに向く。
「イエロー…?  まさかとは思うけど…」
そうカービィがじっとイエローを見詰る。
「…ぼ、僕?」
そうイエローが涙ぐんで言う。
それに負けたのか十瑠がすかさず
「ここはお互いのせいにしあっていても帰れるわけでもあるまい、
そんな事よりも早く帰れる方法を探すべきであろう。」


そしてさらに間。
「ね、ねぇ、これって何かな…?」
レッドがかなり怯えながら言う、
そうそこにあったのはところどころ、まるっきりのランダムで
草や木が消えていたり大樹の一部分が跡形も無く消え去っていた
光景である。
「こ、これって…」
その光景を見て一同は立ち止まった。
「こんなことができるのは…あいつだけだよな…だけどこう法則性
も無く…」
そうイチタが言い終わるか終わらないか、夕日が沈み景色はたちまち
夜となった。
「ルートが通ったと言うことはたしかだ、だとすればもうすぐ
帰れるはずだ、この跡は、比較的に新しい、彼もこの近くにいるかも
しれない…」
十瑠は木の傷跡や地面などを調べながら言う。
「それにしても変だとは思わないか…? 時間が止まってるはずだが
一日そのものも変わる…実際に今、夜になった、
これが本当に『時が束縛』ならば変われるのは束縛されて無い物
だけでは無いのだろうか…?」
そうイチタが続けようとすると、突然ヤナギがイチタと十瑠を
突き飛ばし彼らは地面にしりもちをつく。

「何を…!」
イチタがそれ以上喋れる前にヤナギの手がイチタの口を覆い
黙らせる。
「双剣…ちょっと使うね…」
そう言いヤナギはもう片方の手でイチタから双剣ルインズフェイト
を奪い取る。
「どういう事だ…? これは?」
そう十瑠が尋ねようとしてもヤナギは自分のマントをとり十瑠に
おしつける。
「餅君たち、今からマトリエス号近くに送ってあげるから、そしたら
警備を強化してヤナギと言う人物はもう戻らない、だからそんな人物
は入れては駄目と、そう伝えてね♪」
そう言い終わると

「いるんでしょ? 出て来なきゃ、ここら全体に火ぃ点けるよ!」
そう彼女が言いファイヤートーチを出す。
すると闇の中からヤナギそっくりの人物が出てくる、
髪の色や瞳の色、肌の色が少々濃いが、それ以外のてんではそっくり
である。

「やっぱりばれてた?☆」
そう言ってそいつはダガーをイチタ目掛けて投げる。
がそれをヤナギは剣の一本で弾きもう一本でいっきに踏み込み
そいつの腹にぶすりと突き刺す、そして切り裂く。
がそいつは何も無かったかの様なけろっとした表情でこう言う
「血は出てもダメージは皆無だって事、知っててやってるんでしょ?」
そう言いへらへらと笑う彼女をヤナギは蹴りを入れて飛ばす。
さらには自分の腹にもう一本のダガーを弾いた剣を突き刺し引き抜く。

「これで、両方とも…イチタ君、だよね、これを手放したら許さない
からね、そうしたら二度と会えなくなっちゃうから…じゃ、行ってて!」
そう言うとヤナギは印を結び空間転送術の様なもので彼らをその場
から消す。

「タイマン勝負、ってやつぅ?」
そう笑いにまぎれてそんな声が聞こえてくる。
「あぁもう、嫌になっちゃうけど…彼らには生きてもらわなければ
ならないんで…なんとか相打ちにでも持ち込みたいところだね…
いくよ!!」

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投稿時間:05/01/27(Thu) 19:51
投稿者名:サイビィ


ここはコレカラスターのジャングル。
草木が生い茂っているためか、このジャングル一帯だけ昼間でも暗い。
そこにはライムがただ一人走っていた。


数分後・・・

辺りが明るくなってきた。
ジャングルを抜けようとしている。
「流石にジャングルには誰もいなかったな・・・。
ここ最近人にすら会ってないから、あまりよくわからないけど・・・。」

ジャングルを抜けた先にあった物は、マトリエス号。
そして、マトリエス号から出てくる一人の少女がいた。
言うまでもなくティーラだった。
ライムはその少女がティーラだと言うことを確認した。


「んー・・・レインたんはー・・・と・・・。」
そんなことを呟きながらティーラはマトリエス号付近をうろうろしている。
少しして、ジャングルの入り口に居るライムを発見する。

「ほえー?あれはライムたんじゃないかえー?」
ティーラはそう言うと、ライムの元へと走り出した。

ライムは自分の方へ向かってくるティーラに気付き、逃げる。
「こらーっ!何故逃げるのだライムたんっ!」
ティーラが叫ぶ。
「普通に逃げるよっ!なんか怖いからっ!」
ライムも叫ぶ。
何故か走っている姿がデフォルメされたマンガの走り方みたいに見える。
しかし、逃亡も無駄に終わる。ティーラがライムを捕まえたからだ。

「結構大事な話があるんでぃすが。」
「話って・・・?・・・下らない話だったら、場合によっては殴るよ?」
ライムが笑顔で言う。
「といっても、話せば少し長くなるんだけどね・・・最初にライムたんに知って置いてほしいことを話すよ。」
「・・・・別にいいけど、そのたん付けを改めてほしい。」
「まぁいいじゃないかライムた「よくないから言ってるんでしょうが!」
ティーラの言葉はライムによって遮られた。
「・・・まあ、ライムたんにとってショックかも知れないけど・・・アル兄ぃ、記憶喪失で何もかも忘れてる。」
ティーラが単刀直入に言う。
「・・・え・・・?記憶喪失・・・?」
「そう。だから俺のこともライムたんのことも忘れてる。」
ティーラはそこで一旦言葉を切る。

数分後・・・

「・・・というわけなんだ、わかったでぃすかー?ライムたん。」
「う・・・うん・・・わかった・・・わかったけど・・・納得できないよ。アルのことだって、時が止められ
たことだって・・・。」
ライムが言う。
「俺だってそうさ。納得できない。でも、受け入れようよ、今起こっていることを・・・。
それに、ライムたんとあったら、アル兄ぃの記憶が戻る可能性だって出てくるかもよ?」
ティーラが言う。
「そんな簡単に記憶が戻ったら記憶喪失やってらんないでしょ・・・。」
ライムが呆れ顔で言う。
「じゃあこくh「殴るよ?いくらティーラでも、許さないよ?」
ティーラが何かを言おうとした時、ライムがそれを遮った。
ライムは焦っているようだった。
と、その時、ティーラは何か大事な事を思い出したようだ。
「そうだ、レインたんを探さなきゃ。ということで、ライムたん、レインたんを探しに行くのだっ!」
「ええっ!?私が!?」
ライムは驚く。
「あったり前じゃぁないかっ!俺は別の所を探すのでぃすよ。」
ティーラが言う。
「・・・わかった、私はこっちを探すよ。」
ライムはジャングルへ入っていった。


カービィ達がマトリエス号付近に現れたのはこの後の話。

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投稿時間:05/01/29(Sat) 15:44
投稿者名:踊る米玉・十瑠


「ヤナギっ!!」
カービィが叫んだ時、既に彼らは全員マトリエス号近くに
転移し終わっていた。
何故か薪拾いをしていたルメニアがいきなり現れた彼らに驚く。
「うわあ!! ど、どうしたんですか!?」
「や、ヤナギが二人いて、そいでもって僕達をここへ
魔法で移動させて、それで……とにかく大変なんだよぅ!」
動転しているカービィをルメニアがなだめるが、イチタが
不思議そうにルメニアの持つ薪を見つめた。
「……ルメニア、その薪……」
「ルクソルさんに頼まれたんです。なんか薪が必要に
なったとかで……なんででしょうかね?」
首を傾げるルメニアとは反対に、十瑠が目を見開いて
凄い勢いでマトリエス号へ走っていった。
「ちょ、ちょっと十瑠ー! どうしたのー!?」
レッドが叫んで訊く。
「ルクソルは紅茶作る時艦内で焚き火するんだ!!!」
マトリエス号大火事の危機。


とりあえずマトリエス号付近で休憩する一同のもとに、
ジャングルからルートがやって来た。
「あ、ルート! さっきの変な様子だったジャングルは……」
「僕がやった」
簡潔に答えて、ルートはイエローの隣に座り込む。
「何があったんだ?」
「……」
イチタの問いに、ルートは答えない。目の前の虚空を
じっと見つめている。
「答えたくないならいいんだが」
「みなしゃ〜ん、お帰りなしゃ〜い! 冷たい水持って来ました〜」
舌足らずな喋り方――ラパスだ。
ラパスは人数分の水入りコップをお盆に載せて持って来た。
「ありがと。ところで、十瑠が戻って来ないんだけど……
どうしたの?」
「ルクソルをいてこましてるんでしゅよ」
「いてこましてるって……」
ルメニアが呟く。



「艦内で焚き火するのがあれ程危険だと言ったのが
分からなかったのか!!!!」
少し離れた図書室にさえ響く程の十瑠の叫び声。
機械類関係の本を読んでいたアシュルは飛び上がりそうになった。
彼はまだ、あの時の心の焦りが治まりきっていない様子。
「どうしたんだろ?」
操縦室に出ると、ルクソルが頭を垂れて十瑠の前に立っていた。
珍しく、沈んだ顔である。
「あの……どうしたんですか?」
「案の定焚き火してたんだ。紅茶なら食堂でいくらでも
作れるだろう!! なんでそれが……」
「まあまあ十瑠さん、ルクソルさんだって反省してますよ」
アシュルになだめられて、十瑠は納得しきっていない表情で
黙り込む。
「もうしないからさ、そう怒るなって」
「……分かった。もうするんじゃないぞ」
一言告げて、十瑠は操縦室から出て行く。
「皆帰還して来ている。これからのことを相談するつもりだから、
出来れば皆図書室に来て欲しい」




***




一方その頃、リップルスターの城。
転送装置でやって来たソグネはスラからも解放され、
無いに等しい安息の時を姫とお茶を飲みながら過ごしていた。
「ソグネさんも大変ですわね〜」
「まったく、あの女にはほとほと疲れさせられてるんですよ。
笑顔でいろいろやらかしてくれるんですから……子悪魔というのは
ああいう女の事を指すんでしょうね」
姫は微笑んで、お茶を一口飲む。
「喧嘩するほど仲がいい、ということわざもありますわ」
「ぶ!!!!」
お茶を飲もうとしていたソグネが、思いきり吹き出す。
「何を言ってるんですか、私はそんな……」
「皆さんお疲れですもの、気づかないのも無理はありませんね」
「だから――」
ピコーンと高い音が部屋にこだました。後ろを振り向くと、
ガウスが機械を作動させている。
「やっぱり、おとぎ話の通りです! この城の地下には
闇の器が隠されているんです!」
「闇の器が……? こんな光の権化の様な星に闇の器があった
とは……意外だな」
ソグネはお茶を置き、ガウスと共にこの城の地下へと向かった。
「あ、地下には……」
ばたん。
姫の言葉が終わらない内に、二人は部屋から去っていった。
「大変ですわ。おとぎ話にはないですけど、城の地下には
とてつもなく邪悪な何かが潜んでいると噂されておりますのに!」

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投稿時間:05/01/30(Sun) 16:29
投稿者名:リュウ


のこのことマトリエス号に戻ろうとした4人はジャングルを歩いていた。
「ゼロ君よ、ここで問題を出そうと思った。」
「なんだ?」
「俺達は欠片も奪えずにのこのこ帰ってきました。さぁどうなるでしょう。」
人差し指をゼロに向けて問題を出した。
「知らん。」
「さぁヒントだ。のこのこ帰ってティーラ君に会ったらどうなる?」
今度はヒントにティーラの名前が出た。
「のこのこ帰ってきたらまずエルベリクが死ぬな。」
「そのまえに私達も死んじゃうとか」
「オレも巻き添えなのか!?」
3人で答えが出てきた。当然の如く全員即刻処刑判決が下される。
そこでお約束のティーラ神登場。
「レインたんは〜どこだ〜」
「うげ!」「ぎく!」「あ!」「出てきたのか!?」
全員出てきたことにびっくりした。
「あ、いいところに馬鹿ユウ発見。」
「き、貴様!何者だ!」
ユウは人差し指をティーラに指し示す。
この時ユウはティーラの存在を記憶から抹消したいと考えた。
「あれ?欠片はどうした?」
ティーラは欠片のことに気付いてユウに聞いた。
「か、欠片は、へ、へんなや、奴にぃ」
呂律の回らないユウは説明した。説明し終わるまでに3分はかかった。
「こぉのばかたれぇぇえー!!!」
「アウチ!!!」
ティーラの鉄拳がユウの顔面に放たれた。5メートルはぶっ飛んだ。
そして馬鹿がタレた。
「あ、他の人は帰って。」
ティーラは他の3人に告げた。
――さらばエルベリク、君の墓にお参りでも行くよ…
「勝手に殺すなぁぁ…」
ゼロはそう思いながら去っていった。ユウの口から言葉が漏れていた。
ユウは天国から御召しされているみたいに天使がおいでおいでしている幻覚と
今現在、目の前で鎌を持った死神が「地獄に落ちろ」と死の宣告をかけられている幻覚を見た。

そして数分の時が過ぎユウのタレは戻っていた。

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投稿時間:05/01/31(Mon) 20:25
投稿者名:プチかび


星空の輝きの元、ひときわ強い殺気を放つアル。
死をもたらさんといわんばかりの背に生えた漆黒の翼。
怒りの色を象徴するかのような赤い髪と瞳。
事実、彼は主人を傷つけた男に強い怒りを感じている。
その感情の波は彼の自然治癒力を大幅に上げ、傷が見る間に塞がっていく。
同僚達はそれを見やることで精一杯だった。

「へぇ……戦う気は満々、って事やな?おい、ナイトメア」
「……何か……?」
その、アルの怒りの矛先―……ユエンはやや恐怖すら感じているナイトメアとは対照的に面白そうに笑う。
「ゼロツーをデストル様の元へ連れて行ったって。この部下たちはオレ1人で十分や。」
「し、しかし……」
「ああ、こっちに来れへんか……しゃあないなあ。
アル、ちいと待っててくれへん?せないと……今何かしてみぃ?
……お前らの大事なゼロツーまで死んでまうで?」
「……!!」
「大丈夫、ゼロツーは気を失ってるだけや。」
「……貴様……」
ゆっくりと、ユエンがアルに近づいていく。
その表情に恐怖は皆無、むしろ友人の元に向かうかのような、そんな余裕すら見受けられる。
アルはそのユエンの態度に益々憤りに駆られる。
しかしここで手を出せば主人も道連れにする事ぐらい、今の彼には出来るだろう――だからアルは何もする事が出来ず、ユエンが
通り過ぎるのを見ることしか出来なかった。
やがてユエンはナイトメアの前に辿り着くと、肩からゼロツーを降ろしてナイトメアに手渡す。
「……さっさと行けや、死にたくないのなら」
その際、ユエンがナイトメアだけに聞こえるようにそう囁いた。
ナイトメアは肯定の意を一瞬示すとゼロツーを連れて何処かへと消えた。
「……さて」
ユエンが振り向こうとしたその時、待ち構えていたかのようにアルの魔法が炸裂する。
「!」
ユエンはそれを跳躍して直撃をかわす。
爆発音と巻き起こる爆風……アルの魔法の射程範囲に居たダークマターが数匹消滅する。
それを合図に大人しくしていたダークマター達が一斉に攻撃を開始する。
が、遠距離からの攻撃はあらかじめ防護壁でも張られていたのか全て弾かれる。
防護壁を張ったの時はおそらく、ユエンがゼロツーをナイトメアに託した時。
同僚達にも範囲が効いているのか同じように弾いていく。
それにより流れ弾を喰らうダークマター。運が悪いダークマターは不意に直撃を受け消滅した。
ならばと言わんばかりに一匹のダークマターが防護壁に体当たりを仕掛けるが、消滅する。
これはアルの魔法ではない。ウィーダだ。
彼もまた、主の昏倒によって精神力を奮い立たせた。
どの道、体当たり程度では防護壁は破られないだろうが……

「邪魔だ……!」
大群が視野を覆い、肝心のユエンが見えない。
アルは防護壁から一歩でて杖を振るう。闇色の衝撃波が発生し、ダークマターの群れに一直線に襲い掛かる。
それを受けたダークマター達は跡形も無く消滅した。
「何処だ!」
姿が見えない。アルは叫ぶ。
「何処って言われてもなぁ……」
刹那、後ろから聞こえる声。
「其処か!!」
振り向き様に杖を振るい再び魔法を放つ。
ユエンは同僚達を守っているドーム型の防護壁の上に、居た。
「わ……!」
ドームの半円、弾かれない線ギリギリをつたい衝撃波がユエンを襲う。
ユエンは防護壁から転がり落ちるようにそれを避けた。
ウィーダは其処を狙い魔法を放つが避けられる。
コルトはウィーダと同じように魔法を放つものの自分の受けた体験、同僚の変貌、それに伴う殺気の増加に今まで押さえられてい
た恐怖を感じているのかウィーダの服の裾をさり気なく掴んでいる。
ウィーダは気付いてはいるものの特に気に留めなかった。
「速いなあ……詠唱時間が殆どないやないか…わわッ!」
ユエンは少し困った顔をする瞬間にもアルの別の魔法が発動する。
それを避ければその場に居たダークマターが殲滅する。

あとはそれの繰り返しだった。
アルがダークマターを殲滅させ現れたユエンに攻撃するもののユエンはそれを避けていく。
アルは苛立ちの絶頂への道のりを辿っていく。
ウィーダとコルトは死角からアルに襲い掛かろうとするダークマターを確実に仕留めて行く。
だがあんなに沢山居たダークマターももう10匹程度しか居ない。
ユエンと3対1になる展開ももうすぐだろう。

しかし――何故ユエンが何も仕掛けてこないのか、それが3人にとって気がかりだった――

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投稿時間:05/02/02(Wed) 13:44
投稿者名:一太郎


不意に、不思議な感覚がイチタを襲った。
辺りを見回す。
だが、何かが居るという訳でもなく。
と、ルインズ・フェイトの鞘に目を留める。
剣自体はヤナギがまだ持っているが、鞘は腰に残っていた。
その鞘が、微かに震えている。
ルインズ・フェイトを手に入れてから現在まで、こんな事は無かった。
今までと違う点は何か。
無論、剣がこの場に無いという事だ。
その事が、鞘を震わせているのだとすれば―――
「・・・ルインズ・フェイトに共鳴している・・・?」
共鳴・・・つまり、鞘が剣を求めている。
共鳴の先には・・・剣が待つ。
「これでヤナギの場所が分かるのか!!!」
イチタはマトリエス号艦内に駆け込み、倉庫へと入る。
量産された、オーソドックスな剣を二振り手に取り、外へと飛び出す―――直前。
「どうしたの?そんなに急いで。」
聞き慣れた声に、振り向く。
「・・・ユカリ・・・」
「あれ?何時もの剣じゃないね。」
「・・・いや、別に・・・」
言葉が詰まる。
ここで、嘘をつくべきか。
ヤナギはユカリの大切な友達なのに?
・・・
「一緒に来てくれ。事情は途中で話す。」



ヤナギが双剣で十字に斬り付ける。
牽制に過ぎないその剣閃は当然のように避けられる。
間髪入れずに闇のヤナギがダガーを投擲する。
空を鋭く切り裂きつつダガーはヤナギを襲う。
咄嗟に横に跳び、ダガーを避け、一気に間合いを詰める。
ダガーが生い茂る木に深深と突き刺さる音をBGMにし、横薙ぎに右の剣を振るう。
続けて、さらに深く踏み込み左の剣を振るう。
だが。
普通ならば必殺である剣閃を、闇のヤナギは容易く見切り、後ろに跳んで間合いを開ける。
そして、懐から何かを取り出し・・・地面へと放った。
放られた物、トーチに灯っていた炎はみるみるうちに、燃え広がる。
「っ・・・ここら一帯を全焼させる気!?」
降り掛かる火の粉を払いながら、ヤナギが訊く。
「別にそんなつもりは無いわよ♪」
闇のヤナギが燃え盛る炎を物ともせず、突進を仕掛ける。
「くっ・・・!」
身を捻り、咄嗟に避ける。
だが、振りかえり様に闇のヤナギが投擲したダガーが肩口を抉り取った。
傷はすぐに再生する。
「・・・(長引けば・・・こっちが不利になる・・・アイツには今守るものが無いけどこっちにはマトリエス号もあるし・・・こ
のままじゃジャングルが全焼しちゃうし・・・)」
考えている間にも、驟雨の如く火の粉は襲いかかり、投擲されたダガーも襲いかかる。
「・・・(たとえ再生しても何度でも、永久に破壊し続ければ・・・いや、完全に消し去るには・・・!)」
ヤナギが踵を返し、駆け出す。
「逃がさないわよっ!」
闇のヤナギがそれを追いかける。
「・・・(火口へと誘い込めれば・・・!)」



「馬鹿な!ルインズ・フェイトだと!?」
相対する2人の、そっくりな女性を見てラダス、デット、28号は足を止めた。
ただ事ではない雰囲気であった為、草むらから様子を覗っていたのだが。
唐突にラダスが声を荒げた。
「ルインズ・フェイト?」
デットがラダスに訊く。
「俺が過去に作った剣の中で最も膨大な魔力を秘めている魔剣だ。・・・だが、鞘が見当たらないな・・・」
「鞘?」
「鞘と共に居なければ、ルインズ・フェイトは暴走する可能性がある。だから、俺は剣と鞘が共鳴し合うように作った。」
「・・・暴走するとどうなる?」
「刀身に秘められた魔力は溢れ、暴走する。威力は俺にも予測できない。・・・最後の切り札にもなるが・・・」



「くっ・・・」
赤々と、燃え盛る炎は徐々に範囲を広げていた。
ジャングルは最早、炎の道と成り、行く者を拒む。
「しっかりついて来いよ!」
「・・・うん!」
イチタが走り、その後にユカリが続いた。
途端に熱風が2人を襲う。
だが、構わず真っ直ぐに走り続ける。
と、火炎の地帯は唐突に終わった。
というよりも、ジャングルがそこで終わっていた。
未だに、鞘は共鳴を続けている。
鞘が指し示すのは、山頂方向。
2人の脳裏を、嫌な予感が通り抜ける。
「・・・まさか・・・火口に・・・?」
「行こう!」
ユカリが駆け出す。
イチタが慌てて後を追った。



「今のはルインズ・フェイトの鞘だな。」
ラダスが火山を登って行く2人のうち、黒尽くめの方の腰を見て、言った。
「追うの?」
デットがラダスに訊く。
「・・・追う。」
ラダスが駆け出す。
デットと28号は仕方なくそれに続いた。



「誘き出されるとは、ね。」
闇のヤナギが舌打ちする。
ヤナギの意図に気付くのが遅すぎた・・・と心の中で呟く。
「・・・言ったでしょ?相討ちになってでもあんたを倒すって。」
「そうね・・・その前に、お客さんを葬っても良いかしらっ!」
闇のヤナギが唐突にダガーを背後に投擲する。
と、それを弾く金属音。
ダガーは勢いを失い、地面に落ちる。
「うっわ、こんな程度で刃毀れしたよ、コレ。」
剣の主、イチタが手に持った剣の刀身を見て、ため息をつく。
その後ろに立っているのは、ユカリ。
「何で来たのよ!」
ヤナギが闇のヤナギを食い止めながら怒鳴るように言った。
「何でって・・・何で?」
「せっかく私だけでカタをつけようと思ってたのに!」
「だって、心配だったもん・・・」
ユカリが言う。
「ヤナギさんは私の友達だもの。」
「・・・」
ヤナギが言葉を詰まらせる。
と、そんな余裕は持たせないかのように闇のヤナギは執拗に攻撃を続ける。
僅かながらヤナギに隙が生じ、ダガーが彼女のこめかみの辺りを引き裂いた。
血が迸る。
その血が微量ながら、1歩前に出ていたユカリの顔へと飛散した。
「ヤナギさん!」
「あたしは、大丈夫。それよりも下がってて!」
傷はやはり、すぐに再生した。
だが、闇のヤナギは続けてヤナギをダガーで足止めし、ユカリへと攻撃を仕掛ける。
咄嗟にイチタがユカリの前に出、闇のヤナギの腕を切り裂いた。
切り裂かれた腕はすぐに再生する。
間髪入れず、続いてダガーの投擲。
刃毀れした剣で飛来するダガーを弾き、逸らす。
だが、量産型に過ぎなかった剣は中ほど辺りから真っ二つに砕けた。
イチタが舌打ちして片方の剣を捨てる。
追撃を仕掛ける闇のヤナギだったが、イチタが咄嗟に足を繰り出し、吹き飛ばす。
闇のヤナギは器用に受身を取って着地・・・そこを、ヤナギが捕らえた。
ルインズ・フェイトを両方闇のヤナギに突き刺す。
「イチタ君っ!剣を解放して!」
イチタがそれを聞き、自らの耳を疑った。
「なんだって!?」



「なんだって!?」
岩影から密かに様子を覗っていたラダス達。
だが、女性の言葉を聞き、黒衣の男と同じように声を荒げた。
「あの女・・・死ぬ気か!?」



「そんな事をしたらお前はどうなると思ってるんだ!」
イチタが声を荒げる。
「急いでよっ!捕らえてるの大変なんだから!」
「でも・・・」
「あたしは大丈夫!直前に避けるから!」
イチタが目を閉じる。
「・・・本当だな?」
「あたしを・・・信じてよ。」
イチタが頷き、答える。
「わかった。信じる。」
「あたしも信じてますからね!」
ユカリが言う。
ヤナギはそれを聞き、微笑んだ。
イチタが、ルインズ・フェイトの刀身に刻まれた紋章で記された呪文の詠唱を始める。
「はっ・・・放しなさいよっ!」
闇のヤナギがヤナギに必死に抵抗を続ける。
だが、ヤナギは決して手を放さなかった。
否、放せなかった。
信じてくれている友がいるから・・・
「ヤナギっ!」
イチタが目を開き、ヤナギを呼ぶ。
ヤナギは・・・動かない。
「ヤナギさん!!!」
ユカリが叫ぶ。
「・・・ありがとう。あたしを信じてくれて・・・」
ヤナギが足を踏み出す。
火口からの熱気がヤナギと闇のヤナギ、2人の髪を靡かせる。
次の瞬間、2人のヤナギの姿は、宙を舞っていた―――

魔式解放―――

直後、ルインズ・フェイトが眩い光を放ち始め・・・閃光が走った。
びりびりと皮膚を揺るがす魔力の奔流は、呆然と立っていたイチタとユカリを吹き飛ばし、ラダス達までも吹き飛ばした。
火口付近の地面がみるみるうちに拉げ、剥がれていく。
・・・閃光は、やがて静かにおさまった。
吹き飛ばされた彼等の目に映ったのは、無残なまでに姿を変えた、火口。
ユカリがハッとして、火口へと駆け寄る。
「ヤナギさんっ!!!」
ユカリが膝を着く。
「約束したのに・・・」
「・・・」
イチタが悔しさに拳を握り締める。
だが、何か違和感を感じ、辺りを見回す。
見覚えの無い、3人の人物の姿・・・いや、それ以上に何かが・・・
その時、唐突に彼等を強い震動が襲った。
立っていられなくなり、その場にいた全員がふらつく。
咄嗟にイチタがユカリを火口から遠ざける。
「・・・まさか・・・」
金髪の男が呟いた。
既に皆の視線は、普段以上に多量の煙を吐き出している火口に向いていた。
多量の煙は、火山活動の活発化を意味し、それは・・・
・・・火山の噴火を予言する、自然からのサインでもあった。

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